外あそび 無印良品 キャンプ場 ================================================================= 誰かと一緒にすご感動を共にすることそれが外でのおもてなし 馬場田悠作◎無印良品南乗鞍キャンプ場スタッフ キャンプには、いろいろなスタイルがあります。一人で楽しむソロキャンプもあれば、二人でのんびりとすごすキャンプもあれば、大勢で盛り上がるキャンプもある。友達と行くのか、恋人と行くのか、家族と行くのか。一緒に行く人によっても、その楽しみ方はさまざまです。どんなスタイルも、それぞれのよさや醍醐味があるものですが、わたしが好きなのは断然、友人数名とワイワイ楽しむタイプ。だから、ついつい大きなテントやタープを買い揃え、車も大人数が乗れるものを手に入れてしまいました。そうして、キャンプグッズを揃え、参加者はイスとシュラフくらい持ってきてくればいいという、題して「馬場田プレゼンツ」のキャンプが、いつの間にか恒例となりました。道具も用意し、車で迎えに行き、あげくの果てにはおいしい朝食まで振る舞ってしまう。そんな風に、至れり尽くせりのホスト役を買って出てしまうのは、キャンプの中に「もてなし」という新しい楽しさを見出してしまったからかもしれません。自分が好きなキャンプというフィールドで、友達が心から楽しみ、喜んでいる姿を見ると単純にうれしい。ただそれだけで、キャンプを企画してしまうのです。 キャンプ場で働き出してからは、なかなか開催することができず、「もてなし」の楽しさが恋しくなっていた頃、東京本社に勤める鹿子木さんが南乗鞍に遊びに来ることになりました。アウトドアやキャンプもあまりしたことがないと聞き、腕が鳴ります。キャンプや南乗鞍の魅力を感じて帰ってほしい。シンプルにそう思いました。 どうやって、もてなそうかと考えに考えた結果、辿り着いたのは「一緒に美しいものを見て、一緒においしいものを食べ、一緒に楽しい体験をする」というごくごくシンプルな方法。「共有」することが一番の「もてなし」になるのでは、と考えたのです。ぽかぽかとした太陽の下にイスを並べて、たわいもない話をしながら眠ってしまいそうになったり、あたたかいコーヒーを飲みながら満点の星空を眺めたり。 これといって特別なことをするわけでなく、目の前にある外の気持ちよさを一緒に体感するだけ。あまりのゆるさに気まずくなってしまうのでは、と不安がよぎりながらも、鹿子木さんの気さくな性格にも助けられ、わたしたちはいつの間にか打ち解けていました。何をするでもなく、ただ同じ景色に包まれるひととき。わたしたちは同僚という関係を忘れて、いろいろな話をしました。ついいつもより饒舌になってしまったのも、大自然の計らいかもしれません。 鹿子木さんとのキャンプで、あらためて感じたのは「すごいね」「きれいだね」「たのしいね」という感動や喜びを「共有」することが人と人の距離を縮め、楽しさを倍増させるということ。外というごくごくシンプルな状況の中では、「共有」するということが最大のアトラクションです。二人、三人……共有する人が増えれば、その楽しさは幾通りにも姿を変え、一人では決して味わうことができなかったキャンプのおもしろさに辿り着くことができます。また、キャンプという非日常の空間で友人や恋人と「暮らし」を共にし、そこで感動を分かち合う数日間は、相手のことが見えてくる特別な時間。ちょっとした癖やおもしろい一面など普段は見過ごしてしまうような姿も、外という空間では丸見えです。きっと、相手にも自分のいろいろな部分が見えてしまっているのでしょうが、そんなこともキャンプのおもしろさのひとつなのです。 わたしがキャンプで仲間たちを「もてなし」たくなるのは、わたし自身が友人たちとの距離をもう一歩縮めるための「きっかけ」をつくりたくなってしまうからなのかもしれません。そうしてキャンプのことを考えていたら、ひさびさに「馬場田プレゼンツ」を開催したくなってきました。いつもの河原で、いつもの仲間と。 馬場田悠作|Babata Yusaku 1983年兵庫県生まれ。 無印良品南乗鞍キャンプ場スタッフ。 身体を動かすことと子どもが好き。何事も楽しんで取り組むことを忘れず、日々勉強中。 ================================================================= すっぽりと「秋」に包まれるひととき 紅葉した木々、風に踊るすすき、ダイナミックにそびえる山々。今回は、そんな南乗鞍の大自然の中に、小さなテントサイトを構えました。料理をしたり、食事をしたり、たわいもない話に花が咲いたり。ささいなことを特別にしてしまうから、外って不思議です。男の料理でおもてなし今回のメニューは、体があたたまるようにと選んだスパイシーな「スープカレー」と飛騨名産の野菜「宿儺かぼちゃのグリルチーズのせ」。事前に練習したというのは内緒です。あたたかさ=快適なのです10月の山は冬のように冷え込むと知って、鹿子木さんがセレクトしたのは無印良品の「ぬくもりインナー」。あたたかい上にストレッチが効いて動きやすく、外あそびにびったりです。一緒に火を囲むひとときキャンプの醍醐味といえば、焚き火。パチパチと木の音が心地よく、火の揺らめきも美しいもの。火にあたりながらゆっくり会話を進めるにつれて、少しずつ心の距離も縮まります。 ================================================================= 山を体験し、感動を共にする 2日目は、乗鞍岳を登ることに。山を散策するおもしろさや山頂からしか見ることができない美しい景色を体感してもらう、これも馬場田流の山のおもてなしです。 誰かと仲良くなるのには「外」が一番なんですね 今回は、あちらこちらに馬場田さんの「至れり尽くせり」な心づかいが散りばめられて、まるで姫にでもなったかのよう。食事には、体があたたまるメニューやその土地の食材を選んでくれていたり、山に登っている道中は、景色を見ながらキャンプ場スタッフとのおもしろいエピソードを話しながら疲れを忘れさせてくれたり。さまざまな場面で繊細に気遣ってくれているその「気持ち」が、最高の「おもてなし」でした。「外」には、誰かと自然と仲良くなれる不思議な空気があるのでしょうか。ほぼ初対面の馬場田さんとも、いつのまにか打ち解けていて驚きました。今回をきっかけに、外あそびに目覚めてしまいそうです。 鹿子木絵梨|Kakoki Eri 1980 年東京生まれ。株式会社 良品計画の衣服雑貨部にて勤務。近頃は「ボウリング」に夢中。今まで、なかなか外あそびに縁がなかったが、南乗鞍に訪れたことがきっかけで、目覚めてしまいそう!? ================================================================= 空とぶおしゃべりフリスビーのつなげるきょり ARA_KEN◎スピンコレクティフトーキョー主宰 フリスビーをうまく投げるのにはどうしたらいいのか ? その答えは、シンプル。相性がよくないと思っている人とは投げないことだ。普段から仲がいい人と投げれば、すんなり楽しくなるし、仲が良くなりたいと思ってる人を誘って投げるのも新しい楽しさが待っているかもしれない。仲のよい人と喧嘩をしている時に投げ合うのもなかなかおもしろいし、嫌いな人と投げるきっかけがあるのなら、それは何かのシグナル。投げ合っている間に、今まで気づかなかった答えがみつかるかもしれない。しかし、そんな自分の中の好き嫌いのカテゴライズすらも、どうでもいいと思えてしまうことが、フリスビーをしているとたくさんあるのだ。 フリスビーが日常の中でどこにでもあるおもちゃのひとつになった今では、信じられない?嘘のような本当のはなし?がある。太陽のように輝いていた七十年代、フリスビーは、カルフォルニア生まれの新カルチャーとして颯爽と世界中を虜にしていた。世界大会ともなれば、スタジアムに五万人もの観客が集まり、数日に渡って行われるフリスビーの試合に釘付けになった。そして、日本ではその円盤の魅力を「語りかける円盤」「言葉のいらないコミュニケーション」などと呼んでいたようだ。おそらく、その空飛ぶ円盤は、投げあう人々の気持ちを自然とつなげてしまうから、そのように言われていたのではないかと想像している。大空の下で生まれた円盤コミュニケーションは、投げている人と人の間を、言葉を必要としない不思議な空間に変えてしまうのだ。さらに、投げている人だけでなく、見ている人をも気持ち良くさせてしまうのがフリスビーの魅力。言葉にすると嘘のように感じてしまう、?嘘のような本当のはなし?だ。 その話を証言するかのような写真が数枚残されている。二万人という大勢の人たちが、一斉に大空に向かって投げた「ビッグスロー」を記録したアメリカの写真だ。青空を飛ぶ色とりどりのカラフルなフリスビー一つひとつが生み出した大きなうねりに、驚いているような、喜んでいるような、投げた人たちがさまざまな表情を浮かべているのが面白い。大空に浮かぶフリスビーの壮大さよりも、投げた人々の表情から二万人がフリスビーで繋がった一瞬のもつ大きなエネルギーが伝わってくる。 その空気を体感したい、日本でも多くの人にその興奮を感じてほしいと思い、日本初の「ビッグスロー」を野外フェス「ニューアコースティックキャンプ」で行うことにした。二百人がフリスビーを手に集まり、そしてかけ声と共に一斉に空高く円盤を投げる。そこで目にしたのは、写真の中にパックされた本当の時代よりも強いエネルギーの塊だった。 ものすごく短い時間で二百人が共有したとてつもなくパワフルな一瞬の時。空に届いて落ちてくる気持ちのよいフリスビーの雨。七十年代という時代も今も、フリスビー自体がもつ魅力は変わらないと確信するほど、そのひとは、ゆっくりと幸福感に満ちていた。朝九時からのスタートだったので、集まった時には寝起きで眠そうだった二百人の顔も、「ビッグスロー」の後には、すっきりと目覚めのいい顔に変わっていた。その場にいた人たち全員で、一緒に共有できた喜びで、胸がいっぱいになった。 フリスビーの気持ちよさを感じるためには、仲のよい人と近い距離から投げはじめるのがいい。暴投して互いに走らせあうだけでも最初はおもしろい。そのおもしろさに乗せられて、少しずつ距離を広げていってみよう。フワッとした浮遊感を感じるようになってきたら、さらに距離を広げていく。どんどんお互いの距離が広くなって、声が届かなくなった頃には、いつの間にか円盤の生み出す浮遊感の虜になっているはずだ。 フリスビーには、お互いの距離を広げれば広げる程、気持ちを近づけてくれる不思議がある。これも?嘘のような本当のはなし?。 ARA_KEN ?PiNoKo-ya http://pinokoya.ocnk.net/ 1978年青森生まれ。フリスビーを使った新しい都市遊びDIsque de rue (=STREET FRISBEE)からアウトドアまで1枚のフリスビーで遊び倒すフリスビーチームSPINCOLLECTIF TOKYOを主宰。 ================================================================= 都会で川の一部になる水面からの絶景を求めて 重田浩樹◎ アカウントプランナー 「何か面白い事やりたいよね」きっかけは中学高校時代の同窓生からの電話だった。 その友人は隅田川の近くのマンションに住んでおり、ベランダから川を眺めている時にカヤックをしている人をたまたま見かけたらしい。カヤックは自然の中でやるもの。そんなイメージが私にもあった。 都会でカヤック。 私はすぐに同意して他の仲間二人を入れ、四人でお金を出し合いカヤックを購入した。 初めて入水したのは、まだ肌寒さの残る三月。我々は寒い事実や、天気の具合などお構いなしにカヤックの到着と同時に川へ入った。川から見る景色は普段見ているそれとは全然違う。岸から見ているとまったくたいしたことのないように見える川でも、意外と波や流れがあることや、橋の下をくぐるという行為も実際に体験してみると感動が違った。さらに、普段使わない筋肉を使うという事でエクササイズ効果もあると感じている。背中や肩周りが主な部分だが、臀部などもたまに痛くなることからヒップアップにも期待。 兎にも角にも、ほぼ毎週末のカヤックが決まった瞬間だった。友人が友人を呼び、今では沢山の人が我々とカヤックを楽しんでいる。初対面の人でもすぐに仲良くなれる。 初めて行う人からはよく「転覆しないの?」と聞かれることが多いが、カヤックにも色々種類があり、我々が使用しているのはシットオンタイプになるので、安定性は抜群。泳げない人も何人か一緒にやっているが今のところ転覆して溺れるというような惨事にはめぐりあっていない。ただ、私は写真に夢中になり、カヤック上なのに体を傾けて水面ギリギリからの描写角度で撮影を試みた結果、目の前の景色が急に水中に切りかわったという経験はある。まぁ、すぐにカヤックに這いあがれるので特に問題はなかったが、防水のはずのカメラが壊れてそっちに腹が立った。 スリルを味わえると言えば、隅田川は遊覧船や屋形船が多い。基本的には動力船が優先なので我々は時によってやり過ごす事がほとんどだ。特に衝突するという危険性は無いのだが、彼らが通った後は当然波が立つ。これが陸上で見ている時は想像できない程に強烈である。二、三台が交互に駆け抜けた後などはもう波を読めないので、なすがまま、揺られるがまま。 そんな中、先日ついにスカイツリーまでカヤックで行くという目標を一つ片付けてきた。片道四時間三十分。険しい道のりではあったが、川上から見上げるスカイツリーは格別だった。皆が橋の上に陣取って、ひしめき合いながら写真を撮っている中、もっと近くから普通は撮れないであろうシチュエーションの写真も撮れた。やり遂げたという達成感も勿論だが、みんなとは違う世界が体験できているという特別感も味わえる。カヤックを始めて良かったと素直に感じた。 これから最も楽しみなのは、来春の花見。川沿いの道からダイナミックに枝垂れる桜を、水にぷかりと浮かびながら眺めて、おもむろに上陸などして酒を呑む。想像しただけでも贅沢な光景。今から楽しみで仕方が無い。 重田浩樹|Shigeta Hiroki 1979年東京都生まれ。高校卒業後、様々な職業を経験しながら前職の上司、先輩と一緒に独立し現在に至る。仕事は勿論、趣味も全力でやりたい3 2 歳。好きな言葉は「成せばなる」。 ================================================================= 自分との結びつきの確かな手応えある日のクライミング 鈴木啓紀◎ 会社員 この日初めてロープを組んだパートナーのクライミングに対する底抜けに熱いモチベーションが、多分とてもポジティブに作用したのだろう。二百メートルの岩壁のど真ん中、見るからに難しそうなその二十メートルの凹角で、僕は心底クライミングを楽しんでいたと思う。 小さな足掛かりに積もった雪を払い、丁寧にムーブを組み立て、小さめのカムを祈るようにセットしながら、ふくらはぎに溜まった乳酸を少しトリッキーな体勢で休みつつ上手く逃がし、ピッケルの先端を岩に引っ掛けて手掛かりにしながらジワジワと体を持ち上げていく。 このピッチ最大の核心は凹角からの抜け口。ヨレきった前腕で、スカスカな雪の下のエッジらしきものにぶら下がり、大量の雪をはたき落として渾身のハイステップで這い上がる。「落ちるかも」という雑念が入り込めないくらい集中していた。 うまくいかなかった遠征や家庭の事情などなど、クライミングへのモチベーションを阻害する要素は人生の中にいくつも転がっていて、あまり意識できないままに、僕は少しずつ易きに流れるようなクライミングをしているのかもしれない。少し肩の力を抜いて「楽しい」クライミングをする週末。そうやってほんの少しずつ、現役のアルパインクライマーから遠ざかっていくのかもしれない。 少しのリスクや怖さを享受して自分にとっての限界線上に立ち、そこで全力を尽くすことがこんなにも楽しいということを、僕は忘れかけていたようだ。そして、そこで良いクライミングができた時に、自分の心がどれだけ温かくなるか、ということを。 その二十メートルの凹角を下から見上げた時の少し高揚した気持ちとワクワク感。それは間違いなく、その日初めてロープを組んだパートナーの「熱気」が与えてくれたものだったと思う。ポジティブな気持ちは、往々にしてクライマーをよい集中力へと導いてくれる。 凹角を抜けてスラブに這い上がり、肩で息をしながら見上げると、一旦傾斜を緩めた凹角は、再び傾斜を強め、上へと伸びてゆく。日没までにこの壁を抜けられるだろうか。 この壁を貫く、ロジカルで美しいライン。難しさは終始途切れることがない。最高だ。 ビレー点まで登ってきたパートナーが、嬉々として次のピッチを見上げている。僕達は多分、今この場所にいることが楽しくて仕方ない。 それは、クライミングが自分自身と深いところで結びついていることの、確かな手応えなのかもしれない。 鈴木啓紀|Suzuki Hiroki 1980年埼玉県生まれ。パタゴニア日本支社勤務。20歳のころからアルパインクライミングを始め、アラスカ、カナダ、パキスタン他、世界各地の山や壁を登る。会社員、家庭人、クライマーの3つを、いかに上手い具合に両立させるかに悩みつつ、次の遠征を画策中。人生には夢が必要。 ================================================================= 自然のなかポロンポロンキャンプでウクレレ 中島ますみ◎フリーライター・エディター ウクレレと一緒に旅をしている。本格的なアウトドア活動でアクティブに動き回ることはないけれど、木々の匂いや川のせせらぎ、木漏れ日が作る光の模様などに包まれながら、ウクレレを片手に流れる時間をゆっくりと感じることが、私にとっての最高の外あそび。 日本全国、九州から北海道まで、海外も南国の島々からニューヨークのマンハッタンまで、いろんな土地にウクレレと一緒に行ってきた。ミュージシャンでもなければ、特にハワイ好きだったというわけでもない。なぜ旅のお供がウクレレかというと、とにかく簡単な楽器で、小さくて軽いからどこにでも持っていくことができ、音楽を身近にしてくれるから。そしてこれが不思議なのだが、ポロンと鳴らすと時間の流れが変わるのだ。ゆるやかな時がおとずれ、空気の色もやさしくなる。ハワイ生まれの楽器だけど、ハワイ特有の時間というわけでもなく、日本の時間でもない。ピアノやギターには感じなかった、ウクレレを鳴らすときにだけ流れる独特の時間が確実に存在する。私はそれを?ウクレレ時間?と呼んでいて、それが自分にとってすごく幸せなものだから、一緒に旅に出る。 ウクレレと旅をしていると、よく地元の人から話しかけられる。ハワイ島ホノカアの骨董屋では年配の女性が自称?世界一のウクレレの音?を聴かせてくれ、フロリダ・キーウエストのバーではおかまちゃんが私のウクレレを弾いて夜更けまで踊った。飛行機のなかでも隣の席の人から「それなあに?」と尋ねられてはウクレレの話になる。人と人をつなぐ力を持っている楽器であり、ウクレレを通して知り合う人はなぜかいい人ばかり。理由はわからないけれど、これは本当。「僕はウクレレを弾く人やウクレレに関わる人でハッピーじゃない人は見たことがない」 ビートルズのジョージ・ハリスンがこんな言葉を残しているくらいだ。 人を幸せにする楽器はキャンプのお供にも最高だということを発見したのが二年前。森のなか、風のささやきと川のせせらぎに合わせてウクレレをポロンと鳴らすと自然とセッションしている気分になる。コットに寝転がって弾くのも気持ちがいいし、誰かが奏でるウクレレを聴きながらお昼寝するのもいい。もちろん焚き火を囲んで仲間と弾けば最高の夜になる。 なぜだろう? ウクレレの音は音域が高いから、どんな曲でもハッピーな雰囲気になってしまうからか。ほかの楽器と比べてピッチがあまり正確ではないから、奏でる音楽に?ゆるさ?が伴うからか。音色も大きさも、人にたとえるならギターが大人で、ウクレレは子ども。ウクレレを鳴らすと子どもの頃の自分を取り巻いていた、気楽で楽しい世界に戻れるのかもしれない。山や川といった自然の景色と相まって、自由でのびのびとした気持ちになれる。 日向でポロン、ポロン。森に流れるウクレレ時間は、いつもよりもっとゆっくりと、もっとやさしい。 中島ますみ|Nakajima Masumi 1976年宮城県生まれ。自転車雑誌・ハワイ雑誌の編集を経てフリーに。音楽、ハワイなどの分野で活動中。ウクレレと一緒に旅をしつつ、タヒチアン・ダンスにハマって目下踊ることに夢中。http://www.kamakaukulelejp.com/ ================================================================= 暖かいだけでは、物足りない。 綿80%のやさしさに、機能性をプラス。転園素材の肌触りはそのままに、温度調節機能を持つレーヨン糸を編みこみ、さらに保湿加工して心地よく仕上げました。秋から春先まで、3シーズンを快適に過ごせます。 無印良品津南キャンプ場 新潟県中魚沼郡津南町上郷寺石 営業期間:5月~11月上旬 無印良品南乗鞍キャンプ場 岐阜県高山市高根町子ノ原高原 営業期間:5 月下旬~10 月中旬 無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣バラギ高原 営業期間:4 月下旬~11 月下旬 ※ 営 業 期 間 は 、雪 の 状 況 に よ り 前 後 す る 場 合 が あ り ま す 。 無印良品キャンプ場では、ご利用前にユーザー登録をお願いしています。登録、ご利用についてはホームページもしくはこちらまでお問い合わせください。 MUJI アウトドアネットワーク TEL:03(5950)3660 営業時間:月曜日~金曜日の 10 時~17 時 ※祝日は除く http://www.mujioutdoor.net FREE PAPER 2011 WINTER 株式会社 良品計画 〒170-8424 東京都豊島区東池袋 4-26-3 発行:2011年12月