「当初は建築家に設計を依頼しようか迷っていたのですが、敷地が決まりかけた頃に『窓の家』のモデルハウスを訪れる機会があり、実物を見た瞬間に、立地、建物、コンセプト…。すべてがかみ合った感じがしました」と語るご主人。
最終的に迷ったのは無印良品の「木の家」か「窓の家」か。敷地の眼下に広がる大阪湾と明石海峡大橋。Mさん夫妻は、この景観をうまく生活に採り込むために、大開口の開放感よりもピクチャーウインドーの窓で絵画のように切り取ることを選びました。
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■「窓の家」概要
ご住所:大阪府阪南市
竣工年月:2007年5月
建築面積:48.00平方メートル(14.52坪)
延床面積:90.00平方メートル(27. 22坪)
■ご家族構成
ご夫婦
■お住まいのプラン
8060タイプ(間口8m×奥行6m)
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海を眺めるメインの窓は、風景を美しく切り取るデザインコンセプトを重視してカーテンを取り付けていません。リビングルームで目に入るのは、日本とデンマークの名作家具。
家具は竣工してから揃えたのですか?
この質問の奥さまの答えは「以前から使っていたものです。以前は大阪市内の集合住宅で暮らしていたのですが、いつか家を建てる日のために家具だけは妥協しないでちゃんと揃えようと、いつも二人で話し合っていたので……」。
お2人はライフスタイルについて明快な考えをお持ちです。
「主役は“家”ではなくて、その空間を使う私たちの暮らしです。暮らしの中で直に接する家具はその次に大切。しかし家具だけでは生活はできません。それ以外のモノや床・壁・天井は暮らしと家具を引き立てる脇役と考えています。この脇役が重要なんです」(ご主人)
つまり家もまた、理想のライフスタイルを実現するための大切な脇役という考え方。ご主人はさらにこう続けます。
「私は無印良品が提供する商品は、暮らしの最高の脇役だと思いますよ。でも、私たちの暮らしですから自分らしい色を出したい。この色を演出してくれるのは私たちにとっては家具です。一方、無印良品の収納家具や小物は、機能はしっかりしているし、ニュートラルな雰囲気なので主役とケンカすることがない。だから名脇役として愛用している。無印良品の家にもこれとまったく同じ印象を持っています」
確かに○○風のデザインテイストでまとめられた内装は、主役の良さを消してしまうかも知れません。
「だから外壁の白さやしっくい調の壁・天井も気に入っています。ここまで仕上げやディテールがキレイだと、逆に家具選びが大変になりますね」
吹き抜けの下には「自分にとってはピアノを弾く時間が大切」と言う奥さまのためにグランドピアノを設置。
2階には海を眺める小さなスペースと大きなトイレが。窓を自由に設けられる「窓の家」の良さと、レイアウトの自由度の高さを存分に生かした、「窓の家」の見事な名脇役ぶりが印象的でした。
■ 無印良品の家 その他の施工例はこちらで紹介しています。
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