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“高原”に暮らす、まちに暮らす、団地に暮らす
千里青山台団地

高原のようなところで暮らしたい、でも通勤や買い物に便利なところにも住みたい…千里ニュータウンはそんな思いをかなえてくれるエリア

千里ニュータウンは今、その便利さ、快適さが再評価されています。阪急千里線、北大阪急行・御堂筋線を利用すれば都心まで30分程度。かつては小さな植木もまちびらきから半世紀を経て緑あふれる森へと育ちました。昭和50年代をピークに減少していた人口も新たなマンションの建設などにより直近で9万人台に回復、世帯数も過去のピーク時を上回るなど住宅地としての人気が戻りつつあるようです。千里青山台団地はそんな千里ニュータウンの中に建つ団地の一つ。駅など周辺施設の利便性に加えて、高原の別荘地に住まうような快適さを持つ団地です。では、ご案内しましょう。

駅前には暮らしに必要な施設がずらり

最寄り駅は阪急電鉄千里線「北千里駅」です。駅に近い棟で徒歩5分、遠い棟で15分程度。さらに駅から梅田エリアまでは30分ほどです。大阪市営地下鉄堺筋線にも乗り入れているので大阪ミナミへのアクセスもスムーズ。伊丹空港までも山田駅で大阪モノレールに乗り換えれば30分ほどです。始発駅ですから座れるチャンスも多いですし、駅を乗り過ごす心配もありません。

駅前の商業施設はいくつかのスーパーマーケットのほか飲食店、美容室、小売店など一通りのお店が揃っています。夜11時まで開いているスーパーもあるので帰りが遅い方にも便利です。行政サービスは住民票の写しなど各種証明書を受け取れることができる市民サービスコーナーや、夜10時まで利用できる公民館そして図書館の分館があります。駅前医療ビルには「内科」「眼科」「皮膚科」「歯科」「耳鼻咽喉科」など主な医院がそろっており、また駅からは離れますが大阪大学医学部付属病院も近いのでいざというときも安心です。

まるで高原の別荘地に建つような団地

ニュータウンというと山を切り崩して真っ平らにするイメージがありますが、千里ニュータウンは、団地の設計者たちの努力により、エリア全体を平地に造成せず、残された山の起伏を利用して人工的なニュータウンに自然の景観を作り出すよう計画しました。
こうして豊かな環境が生み出された千里ニュータウン。なかでも千里青山台団地は一番の傑作と言っても過言ではないでしょう。

千里青山台団地は北千里駅から西に登る丘陵地に建っています。団地の設計者たちはこの地形を生かすべく造成と住棟のデザインに腕を振るったようです。団地内の高低差は実に40m。今であれば大きな土留めを設けて段々畑のように造成するところですが、この団地では自然の斜面に近いスロープ状に造成しています。駅側から眺めると住棟が斜面に沿って建っていることがよくわかります。
逆に団地側から眺めた時、前の棟が後ろの棟からの視線をさえぎらないので各棟が駅を望む絶景ポイントとなっています。緑豊かな丘に建物がポツンポツンと建つ様子はまるで高原の別荘地のよう。実はこのように造成することは現在では法規制により難しくなっています。千里青山台団地の景観は今となってはとても貴重なものなのです。

景観の美しさに加えて歩行者が安全に団地内を歩けるように歩道と車道をはっきり分ける「歩車分離」も徹底されています。おかげで車道を通らずに最寄りの公園に行くことができます。
また歩道や公園にはユニークなストリートファニチャーがあちらこちらに置かれています。道の傍らに寄り添うようにひょっこり立つ姿はまるでお地蔵さんのよう。毎日の通勤・通学やお散歩のひと時を楽しく過ごさせてくれます。

ただ四角いだけが団地ではない

団地というとただ単純に四角いだけと思われるかもしれませんがその中にはいろいろなアイデアが込められています。千里青山台団地は斜面地に建つため、特に住棟のデザインに工夫が凝らされました。特徴的な住棟を紹介しましょう。

北千里駅前に建つ「C74棟」は団地の玄関口にあたり千里青山台団地のシンボル的な存在。弓なりのカーブを描く外観は団地愛好家の間で「日本で最も優美な高層団地」と評されていますが、美しさだけではなく住み心地にも工夫が凝らされています。
高層の集合住宅といえば普通、共用廊下があるため北側の窓を大きく開きにくいものですがC74棟の一部の住戸では北側に廊下を通さなくて住むように階段などが工夫されています。おかげで廊下を通る人などを気にすることなく大きく窓を開けて暮らすことができます。

「ポイントハウス」は急な斜面にも建てやすいように1階の面積が“点”のようになるようデザインされた住棟です。“ポツン”とした外観が単調になりがちな団地の景観にいいアクセントを与えています。また、標準の住棟では南・北二面しか取れない窓がポイントハウスでは東・南・北(または西・南・北)の三面も取ることができます。

窓がたくさん取れるので通風採光に有利なのはもちろん、部屋の中から森のような景色をパノラマで楽しむことができます。

「ピロティ住棟」では人や視線が自由に行き来できるようあえて1階に部屋を設けず空いたままにしています。標準の住棟では建物が壁のようになってしまいますが、ピロティ住棟ならば人も視線も1階を通り抜けることができるので、この団地が持つ高原のような広がりをより活かすことができます。
ピロティの下は主に駐輪場に使われていますが、カフェやゆったり座れるベンチなど設けて人が集う憩いの場になれば、さらに楽しい場所になりそうです。また1階をピロティにすることで柱の長さで足元の高低差をアジャストできるという利点もあります。これも斜面地に建てる工夫と考えられます。

斜面地に建てるというハンディをいかにクリアするかに頭をひねりつつ、“高原”のような広がりにも気を配り、部屋の快適性もきちんと考え、かつ大量に住戸を作るという使命も果たす…一見、四角いだけに見える団地ですが、よくみると設計者の汗とアイデアがこもっていることがうかがえるもの。千里青山台団地は特に、設計者がさりげなく込めた工夫を随所に感じられる団地といえるのではないでしょうか。

※取材日(2013年10月)時点の情報になります

リノベーション住戸について

階段室型の住棟は、南北2面に開口部があるため、家中風が抜け、エアコンがなくても自然の風だけで過ごせるほど。光も十分に入り、自然とともに暮らす心地よさを教えてくれます。 それはこの時代の最も典型的な住戸タイプの1つです。その素材の良さは十分にあるものの、 現代の暮らしに合わない部分もあります。 洗濯機の置き場が当時はなかったので、置き場所に困るのですが、その問題解決を図ると共に、明るさ、風通しといった団地の魅力を生かしたリノベーションを千里青山台団地を通して考えていこうと思います。