快晴の中、真っ白な富士山を望みながら、真っ青な相模湾に突進し ました。狙うアジがいそうなポイントを魚群探知機で探りながら、
二宮沖に到着。そこは、たくさんの釣り船で賑わい、海の銀座といっ た感じです。
「オモリが底についたらリールを2回巻いて竿を大きく上下に振って、 素早く5回巻きあげる」。出港前に習ったエサカゴやオモリの結び方
などの仕掛け、リールの使い方などを思い出しながら投入するやい なや、すぐさま歓声が。早速、目当てのアジが釣れたのです。する
と、それが合図だったかのようにあちらこちらで釣れ始め、まさに 順風満帆のスタートとなりました。エサのコマセアミの臭いでたく
さんのアジが私たちの船に近寄ってきたようです。焦るあまり、自 分を釣ってしまう方や、お隣りの仕掛けを釣ってしまう方も。
しばらくすると、アジに代わってサバの大群が私たちを襲いました。 「サバの味噌煮、サバの味噌煮……」と念仏のように唱えてみても、
やっぱりアジを釣りたいというのが、私たちの本音。そこで、サバ には申し訳ありませんが、場所を移動することになりました。
船頭さん秘密の場所に到着すると、先程の場所とは打って変わって、 釣り舟は私たちの一隻だけ。ほかにはカモメの姿が見えるだけです。
同じようにアジに誘いをかけますが、先程のようにはいきません。 「あっちのほうが釣れたなー」なんていい始めた頃、大きな大きな
アジが。なんと30センチ以上もあるアジが鈴なりに釣れ始めました。 あまりの重たさに、船に取り込むときに落としてしまう人もいて、
喜んだり、悔しがったり。一喜一憂する様子といったら、例えよう もないほどでした。
お昼近くになると、風が強くなり、波も出てきたので、港へ戻るこ とになりました。港では、船頭さん直伝の漁師料理教室を開催。皆
さんからお裾分けしていただいた釣りたてのアジでさばき方を習い、 アジのタタキとマゴチャ(ご飯の上にタタキにしたアジをのせ、熱
湯をかける。味付けは醤油のみ)、味噌汁(アジのアラを入れるだ けです)を作りました。「アジだけで、こんなにおいしいダシがで
るものなのか」、「頬っぺたが落ちそう」と皆さんびっくり。簡単、 豪快料理に舌鼓を打ちました。
釣りたてをその場で食べる、最高の贅沢を味わった一日でした。次 回は、煮物にしてもお刺し身にしてもおいしいカサゴやメバルを狙
う企画を立てようと思います。ご期待ください。