萱葺き小屋への誘い
- 2007年08月03日
- アウトドア教室
みなさん、こんにちは。
津南キャンプ場教室インストラクターの座覇です。
長かった梅雨もようやく明けて津南キャンプ場でも気温が30℃を越す日が続いています。
さて、今日は今年の春に完成した萱葺き小屋の製作過程をご紹介したいと思います。
多数の教室を開催する’教室広場’の奥に佇んでいる萱葺き小屋、この小屋はこども教室の「おかずを手に入れよう」と「焚き火でご飯を炊こう」で魚や米を炊いたりする際に使用し、少しでも原始的な雰囲気を感じてもらおうと制作したものです。
まずは建てる位置の中心と小屋内部の広さを決めてそれに合う木を探します。
小雪だった今年の冬ですが、それでも多くの倒木があり、材料には困りません。しかも豪雪地域ならではの曲がった木は今回の小屋作りには大いに役立ちました。
基本となる柱がそろったらそれらを組み合わせて骨組みを作ります。
地面に直接木を埋めてしまうとすぐに腐ってしまうとの事で、肥料の入っていた袋を被せて埋めています。
基本の柱が出来たら今度は小屋を囲むように細い木をつけていきます。
この木も真っ直ぐな木よりも出来るだけ曲がっていた方が使いやすいのですが、ちょうどいい木がたくさんあったのでとても助かりました。
だいたいの形が整ってきました。
骨組みが完成したらいよいよ萱をかけていきます。
萱は昨年の秋、キャンプ場がクローズする直前の雪の降りそうな日にスタッフ総出で集めました。
相当な量の萱をかなり苦労して集めたのですが、後から聞いた話では萱は秋に刈るよりも春の雪解けの後に刈る方が楽でいいとの事……もっと早く知っていれば…。
萱はある程度、葉を落として適当な量で束ねます。この作業を延々と…。
細い竹と荒縄を使って萱をしっかりと押さえつけます。
一段目の萱かけが終了。これを二段、三段と幾重にもかけていき丈夫な萱葺き小屋が完成します。
この夏休みにこの萱葺き小屋でこども達が魚を焼いたりご飯を炊いたりする姿が今から楽しみです。
津南キャンプ場では他にも「森の中で隠れ家を作ろう」、「川の源を探しあてよう」といった小学生のみ参加できるこども教室を開催しています。
こども達が自分達の力でいろいろな物事を成し遂げ、色々な体験をして、楽しみながら「自分の力で出来た!」という自信をつけてくれれば、と思っています。
下の写真は昨年、「森の中で隠れ家を作ろう」でこども達が作った小さな萱葺き(?)小屋です。
こども達の笑顔と夏の暑い日差しが印象に残っています。