集中して存在するという魅力
第6回 アンテルームアパートメント大阪 所正人さん インタビュー
プロフィール
所正人さん:UDS株式会社 地域コーディネイト部
普段は東京で暮らす「アンテルームアパートメント 大阪」コーディネイターの所正人さん。池田に訪れるようになってから4ヶ月が経ち、このまちへの印象も少しずつ変わってきたそう。そんな所さんにとって池田のまちは、どのように写っているのでしょうか? そして同じように、まちの外から来たシェアハウスの居住者たちは、池田でどのように過ごしているのでしょう?
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- お住まいは東京とのことですが、どのくらいの頻度でこちらへいらしてるんですか?
- 所さん:
- だいたい月に2回程度ですね。まだ4ヶ月程度なので、期間は短いですが。でも、池田に来れば来るほど、いいところがどんどん見つかるというか。おもしろい街だなぁというのはすごく思いますね。
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- 来る前は、どのようなイメージを持っていましたか?
- 所さん:
- 耳に入っていた少ない情報から考えていたのは、都心のベッドタウンというイメージでしたね。なので、おもしろいものがある場所というよりは、静かな郊外というイメージが強かったです。
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- 確かに、東京に住んでいる方からすれば、池田というまちの情報はなかなかありませんよね。実際に来てみてどうでしたか?
- 所さん:
- まずは、商店街がとても元気であるというのが最初の印象でした。私自身が都内に住んでいるからということもありますが、東京で見る商店街の景色よりも賑わっているように感じたんですね。お店もいろいろな種類があるので、アンテルームアパートメント大阪(以下、アンテルーム)の住人さんたちも、よく買い物をされていて商店街の方々と交流ができはじめています。毎年ハロウィンの時期は、住人さんたちが仮装パレードを行い商店街を歩くんですが、商店街の薬屋さんはいろいろと用意してくれるんです。今年は、ご自身の庭になっているぶどうを使った自家製お菓子を、パレード隊に用意してくださったみたいです。イベントを一緒に楽しんでくれているんですよね。
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- 住んでいる方とまちの方の交流が、きちんと生まれているんですね。
- 所さん:
- 少しずつできてきたのかなという感じですね。商店街から横に抜けて、すぐのところにあるカレー屋さん「おやじカレー」へも、みなさん食堂のようによく通っていて。アンテルームを出られたあとも、そのお店へ食べに行かれる方がいるくらいです。
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- 定期的に訪れることで、まちに対しての印象で変わってきた部分もあるんでしょうか?
- 所さん:
- 通ううちに、昔ながらの建物を上手く利用したカフェやギャラリーの存在を知るようになって、ただのベッドタウンではないんじゃないか?と感じるようになりました。初めにイメージしていた池田とは全然違う一面というか。昔の長屋をリノベーションした古民家カフェやレストランが一角に集まっていたり、HOUSE OF TOBIAS JACOBSENさんも池田の古い家をリノベーションしている。そういう面を知ることで、古い建物を取り壊して新しい建物を造るより、古いものをリノベーションして新たな魅力を付け加え、活用している事例が多くあることがわかりました。そこがまちの魅力だな、と。他の地域にもリノベーションしている建物はありますが、そういう建物が集中して存在しているということは、珍しい現象だと思ったんです。
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- 確かに集中していることで、まちの魅力の一部として色濃く見えはじめた感じがします。
- 所さん:
- あとは、“梅田から約20分”という都心へのアクセスが良い環境であるなか、これだけ充実した自然がある。そこは非常に価値があることだと思います。私はランニングが好きなので、池田に来たときはいつも、猪名川沿いを走ってるんです。小一時間くらい走って気分転換をしてから、仕事をスタート。五月山のほうへ向かって走ることが多いんですが、かなり開けているので気持ちいいですよ。すごく早く起きた日は、走りながら五月山とともに朝日が昇る景色を見ることができて。都心では見ることができない風景の中で走っていると、グッとくるんですよね。春は川をまたぐような感じで、鯉のぼりが空を泳いでいて。そのように四季によって川の景色が移り変わっていくのもおもしろいですね。
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- 猪名川沿いのコースは、誰かにオススメされたんですか?
- 所さん:
- いろんな場所を散策するのが好きなので、とくに誰かに聞いたというわけではないんです。アンテルーム周辺を探索している時に猪名川にたどり着いて、とてもランニングやサイクリングをしやすそうな場所だなって印象を受けて、走ってみようって。もう少し駅よりの川沿いのほうにはグラウンドがつくられていて、そこはもっと開放感があって気持ちいいですよ。そのあたりは全部舗装されているので、自転車も通りやすいし、ランニングもしやすいんです。
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- まちの範囲が小さい分、すぐにそういう環境へたどり着けるのはいいですね。
- 所さん:
- そうですね。あと、池田には大きな体育館もあるんですよ。五月山体育館といって、プールも併設しているんです。住人さんたちもバドミントン大会など、スポーツイベントをする時に利用しているみたいですよ。アンテルームからも徒歩圏内だし、公共施設なので安く利用できるのがいいですよね。
UDS株式会社 地域コーディネイト部
アンテルームアパートメント大阪 担当 所正人さん
電話局のビルをリノベーションしてつくられたシェアハウス。防音性に特化することでプライバシーが確保された個室と、ライブラリーやカフェスペースなど、さまざまな使い方ができる共有スペースが魅力。館内に飾られるアート作品とともに、豊かで刺激に満ちたシェアライフを過ごせる。