MUJIキャラバン

大鰐温泉もやし

2012年07月17日

公衆浴場の数が人口比で全国一多い、青森県。
寒い冬には体を温めるため、家のお風呂ではなく、
近所の温泉に毎日のように通うそうです。

私たちが訪れた、南津軽郡にある大鰐(おおわに)温泉郷の公衆浴場にも、
この季節でも、近所の方が次から次へと入っていました。

宿泊した宿のお母さん(推定70代)のお肌がスベスベで驚いたのですが、
きっと温泉のおかげなんでしょうね。
毎日温泉に入れるなんて、なんともうらやましい限りです。

さて、この大鰐温泉を使って、
私たちのよく知る野菜が育てられていると聞いて、現場に行ってきました。

小屋の中に入ると、薄暗い室内に、
長細い溝が数列並んでいるのを目にします。

この溝は何のため? 気になります。

冬の野菜で本格的な生産はまだ始まっていないそうですが、
一部作っているものを見せてもらうことができました。

大鰐町で350年以上も前から栽培されている、
「大鰐温泉もやし」です。

町内に豊富にある温泉を利用して、もやしを栽培すれば、
少ない経費で熱源が手に入れられるほか、
冬期の産業になるため、昔から生産が続けられています。

また、流通の発達により、現代では冬でも豊富な野菜が手に入りますが、
1年の半分近くを雪で覆われる大鰐町では、冬場の野菜確保は困難で、
かつて人々にとってこの温泉もやしが何よりの栄養源だったといいます。

これがそのもやし。

手前のボールペンと比べると、とーっても長いのが分かります。
その長さはおよそ40センチメートル。

味が気になって食べてみると、シャキシャキした食感と歯ごたえが抜群!
もやしをメインに使ったこの丼もの、満足感たっぷりの味でした。

また、このもやしは味がおいしいだけでなく、
カルシウム・リン・鉄分等のミネラルやビタミンが、
普通のもやしより豊富なんだそうです。

もやしは水耕栽培が主流ですが、大鰐温泉もやしの場合は土栽培で、
これは全国でも珍しい栽培方法だとか。

光が直接原料の豆に当たってしまうと、発芽する前に光合成をしてしまうため、
栽培小屋の中を薄暗く保ち、深い溝を掘ってそこに豆を植えます。
植えてから収穫まで1週間、湯温を数段階に分けた温泉だけで育てます。

使うのは温泉と土のみ。
本当に無化学肥料・無農薬の食品なんですね。

こうして聞いていると、いいことづくしの「大鰐温泉もやし」ですが、
もやし=安いものという概念や、その割に大変な生産内容から
生産農家が年々減ってきてしまっていたそう。

そこで、有志の町興し団体が町と連携して、
8年前から後継者の育成を始めました。

今回お話を伺った山崎さんは、最初の後継者に認定された方。

「もともと農家だったんで、冬の間にできるもやしづくりを
やってみたいと思って、応募したんです」

応募の基準は夫婦でできること。
このもやしづくりは、昔から、土の入れ替えなどの力仕事を旦那さんが、
収穫後の洗浄、仕上げを奥さんが担当して進めるのです。

今では山崎さん夫妻のもとで2人の若い男性が修業中です。
男性2人が結婚したら、2組の農家が増えるという見込みのよう。

その土地の恵みを使って、そこに生きる人が
家族で協力しながら作っていく伝統もやし。

大鰐町の人々が守り続けてきた変わらない味がそこにありました。

青森県民のお気に入り

青森市の無印良品青森ラビナ店では、
こんなものが大人気だそうです。

するめシート

その名の通り、シートのように薄くて一口サイズのするめ。
噛めば噛むほど、味わい深い一品です。

青森県民はこれをお酒のつまみにしているのかな
と思って聞いてみると、大人だけでなく、
小学生がなけなしのお小遣いで購入していったりもするそう!
なかなかシブイですね!?

他に、上記のように温泉好きな青森県民には
無印良品のお風呂グッズも注目されています☆

青森では出かけた先でいつでも温泉に行けるように、
ほとんどの人がお風呂グッズを車に常備しているんだそう。

店長から聞いたお話によると、
無印良品のお買い物かごの小さいものを
「これ買えますか?」と尋ねられることがけっこうあるんだそうですよ!

旅のお供にも欠かせないお風呂グッズは、
私たちにとっても必需品で、いつもお世話になっています。

そうそう、「移動」をテーマに無印良品を編集した商品群
「MUJI to GO」のキャンペーンも始まってますね!

スゴロクゲームで楽しみながら景品が当たるようなので、皆さんもぜひ♪

  • プロフィール MUJIキャラバン隊
    長谷川浩史・梨紗
    世界一周の旅をした経験をもつ夫婦が、今度は日本一周の旅に出ました。
    www.cool-boom.jp
    kurashisa.co.jp

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