こんにゃくはお腹の掃除機!?
群馬県が全国における、生産量約9割を誇る作物があります。
これがその作物、こんにゃく芋。
おなじみの上毛かるたにも、登場しています。
こんにゃく芋の栽培が、群馬県で盛んになった理由は、
やはりその土壌と気候にあるそうです。
赤城山一帯には水はけのよい土地が広がり、暑すぎず寒すぎない気候が
こんにゃく芋の栽培に適していたのです。
今回はそんなこんにゃく芋から作る、こんにゃく作り体験をしてきました!
まずは皮を剥きます。
こんにゃく芋を素手で触ると手が荒れてしまうそうで、
手袋を装着して行いました。
あれ? お母さんは手袋をしなくても大丈夫なんでしょうか?
「私は手の皮が分厚くなってるから、大丈夫なんだよ」
とお母さん。
また、こんにゃく芋の汁が目に入ると
激しい痛みをともない、病院送りになってしまうそうなので要注意!
って、これもお母さんは経験済みだそう。
続いて、皮を剥いてカットしたこんにゃく芋と水をミキサーにかけます。
昔はミキサーがなかったため、おろし金を使って行っていたというので
さぞ大変だったことでしょう
。
ちなみに、最初は上の写真のように、中央に穴が開いているのですが、
この穴がなくなってきたら、全体が細かくなった証拠だそう。
お母さんの知恵ですね。
次に、沸かしておいたお湯の中に
ミキサーにかけたこんにゃく芋を入れ、20〜30分混ぜながら煮ます。
しばらくすると、粘り気が出てくるのですが、
さらに凝固剤(水で溶いた炭酸ナトリウム)を加えて混ぜます。
色が変わったら、タッパーにあけて均一になるよう平らにします。
タッパーの中のこんにゃくが固まったら、適当な大きさに切って
再び沸かしたお湯の中に入れ、
30〜40分あく抜きのために煮たら、出来上がり!
食べてみると、弾力があってみずみずしい味がしました。
それもそのはず、こんにゃくは作る工程を見ても分かるように、
こんにゃく芋と凝固剤以外はすべて水、
その約97%が水分からできているんです。
また、こんにゃくには食物繊維が多く含まれていて、
腸の動きを活発にし、体内の有毒なものを早く外へ出す効果があるといいます。
昔の人は、こんにゃくを「胃のほうき」や「腸の砂下ろし」と呼んで、
大掃除の後には必ずこんにゃくを
体内の毒さらいに食べるという習慣があったくらい。
ところで、普段食べているこんにゃくって
黒い斑点のようなものがあった気がします。
聞いてみると、市販のこんにゃくの黒い斑点は
ひじき等の海藻なんだそうですね。
昔は凝固剤として灰汁を使い、またこんにゃく芋の皮が入って
黒っぽいこんにゃくが出来上がっていたそうなのですが、
その後、こんにゃく芋を製粉したものと凝固剤を使うようになり、
白いこんにゃくができました。
しかし、白いこんにゃくは見慣れないために売れなかったそうで、
黒いこんにゃくにするために、海藻類を入れるようになったんだとか。
そんなこんにゃくですが、みなさんはどのように食べますか?
おでんに入れたり、煮物に入れたり。
今回、こんにゃく作りを体験させていただいた、関さん宅では
いろいろなこんにゃくレシピを開発されていました。
サクサクなのに、噛むと弾力がある、
「こんにゃくの唐揚げ」
これは市販のこんにゃくだと、ツルツルしすぎていて衣がつかないそう。
デザートなのにカロリーが低くてうれしい、
「こんにゃく羊羹」
こうして見てみると、こんにゃくの効用ってすごくないですか?
こんにゃく自体の味はほとんどないので、
こんにゃくを使ったレシピもまだまだ幅がありそうですね。
健康のためにも、もっとこんにゃくを食べようと思います!