MUJIキャラバン

ニセコで出会った「のむヨーグルト」

2012年07月26日

北海道ニセコ町の泊まった宿で出てきた"のむヨーグルト"、
かなり濃厚なのに後味スッキリ。

この味の秘密を探るべく、早速、生産者の元を訪ねてみることにしました。

「ミルク工房」

高橋牧場で搾られたばかりの新鮮な牛乳をたっぷり使用した、
アイスクリームやのむヨーグルト、シュークリームなどが作られている場所です。

現社長の高橋守さんの父親が高橋牧場を始めましたが、
牛が増えていくなかで、牛乳を捨てなければならないシーンを目にし、
なんとか牛乳の加工をしていきたいと考えるようになったそう。
そして1997年、アイスクリームのお店からスタート。

現在は、牧場を高橋さんご夫妻とご長男が、
加工品の工房をご長女とご次男が管轄されています。

「商品を食べた人がどんな場所で作られているのか見てみたい、
そう思ってもらえるような商品づくりを心がけています」

とご長女の裕子さんは、私たちの来訪を喜んでくださいました。

工房のすぐ後ろに広がる広大な草原には朝方、
高橋牧場の牛たちが放牧されているそうです。

「ここに来て、うちの牛を見てもらうと、
『牛って何も考えてなさそうでいいなぁ。ストレスなさそう…』
って言われるんです。それが私たちにとっての褒め言葉なんです」

広い大地でのびのび育った牛の牛乳がおいしいのも納得です。

また、高橋牧場の牛たちは、ニセコの水と
彼らのために用意された土で作られた牧草を食べて育っています。
広大な土地を有する北海道では、牛の餌を自分たちで作れるんですね。

「ものづくりの際には、牛乳の素材を最大限活かすようにしています。
それは生産者だからこそできることだと思うんです」

そう話す裕子さんは、実は小さい頃から
乳製品アレルギーを抱えていたといいます。
薬をつけ続けたけれど治らず、最後にはもう効く薬がないと
お医者さんに見放されてしまいました。

そこで食事療法に切り替え、徹底的に「食」に向かい合い、
薬で治らなかったアトピーを8年かけて克服しました。

だからこそ、裕子さんは、食のありがたさや
食品の安全性に対して、人一倍敏感なのです。

原料となる牛乳はもとより、
その牛乳を生み出す乳牛の餌までも選び抜いていること、
それが生産者だからこそ生み出せる味であり、
ミルク工房の"のむヨーグルト"のおいしさの秘密だということを知りました。

  • プロフィール MUJIキャラバン隊
    長谷川浩史・梨紗
    世界一周の旅をした経験をもつ夫婦が、今度は日本一周の旅に出ました。
    www.cool-boom.jp
    kurashisa.co.jp

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