MUJIキャラバン

デザイン都市神戸の発信基地、KIITO

2013年01月22日

神戸は古くから、海外の「人々」「情報」「物資」を受け入れ、
多様な文化の融合の中から、特色ある神戸文化を生み出してきました。

さらに、平成7年の「阪神・淡路大震災」からの復興の過程で、
人の豊かな感性に基づく想像力と、それを生かすデザインの力が
人への思いやりと未来への力となって神戸の復興を支えたと認識できたといいます。

そんな神戸市では、
「住み続けたくなるまち、訪れたくなるまち、そして、継続的に発展するまち」
を目指して、神戸の今と未来をデザインしていくことで、
人間らしい幸せを実感できる創造都市「デザイン都市・神戸」を実現させると宣言し、
2008年10月に、"ユネスコ創造都市ネットワークデザイン都市"に認定されました。

そして、2012年8月には、「デザイン都市・神戸」のシンボルとなる
創造と交流の拠点「デザイン・クリエイティブセンター神戸」(愛称:KIITO)を設立。

"KIITO"という愛称は、"生糸"から来ており、
もともとは旧神戸生糸検査所だった場所なんだそう。
建物内にはその名残があちこちに見受けられました。

KIITOは、神戸で暮らす人や働く人、子どもから大人まで、
すべての人が集まり、話をして、次々に何かを生み出していく場所であり、
一部のアーティストやデザイナーだけでなく、
様々な人や世代が交流し、そこから生まれるアイデアや工夫で
新しい神戸を作っていくということを目的としています。

例えば、「+クリエイティブゼミ」というプログラムを実施。
福祉、防災、環境、医療…など様々な社会的課題に対して、
小グループでディスカッションを行い、
クリエイティブな視点で今あるものを編集していく場を提供しています。

昨年10月には、神戸の子どもたちとクリエイターが一緒に、
「食」をテーマにした夢のまちを作る体験プログラム「ちびっこうべ」を開催。

子どもたちが「シェフ」「建築家」「デザイナー」の中からなりたい職業を選び、
プロの指導のもと、体験ワークショップを通して、
みんなで食べ物のお店を作っていくというものです。

建築家チームは模型づくりから、

シェフチームはメニューのスケッチから手掛けたというから
とても本格的ですね。

また、体験ワークショップから参加できなかった子どもも、
ハローワークに並んで、警察や銀行など当日のお仕事を体験し、
10日間で1万人の来場者を記録し、大成功に終わりました。

「学校教育ではカバーしきれない"本当の創造教育"を
子どもたちにしていかないと」

「ちびっこうべ」のアイデアは、
ドイツのミュンヘンで30年以上の歴史がある「ミニ・ミュンヘン」からヒントを得て、
KIITOの副センター長を努める永田宏和さんが2年以上温めてきて、
ようやく実現させたものでした。

「自分たちで一から考えて作り上げる。
ワークショップは、今の社会へのアンチテーゼかもしれませんね」

永田さんは、NPO法人プラス・アーツの理事長でもあり、
阪神・淡路大震災の教訓を生かす防災教育を中心に活動しています。

2005年から美術家・藤浩志氏と共同で新しいカタチの防災訓練プログラム、
「イザ!カエルキャラバン!」をスタート。

子どもたちや若い親子を対象に、
楽しみながら震災時に必要な「技」や「知識」を身につけてもらい、
"カエルポイント"を集めて、好きなおもちゃのオークションに参加ができる
という仕組みになっているそう。

神戸で始まった「イザ!カエルキャラバン!」は評判を呼び、
東京、横浜、新潟、大阪、宮崎など国内各所で開催するとともに、
2007年以降、その活動は海を渡り、インドネシアやグァテマラ、
エルサルバドル、モンゴルなどでも開催されています。

「"不完全プランニング"を大切にしています」

永田さんは、1つの企画の中で、作るプロセスにいかに人がかかわって、
後に何が残せるかを重要視していると語ります。

「企画を成り立たせるためには、3つの人が必要だと思っています。
『土の人=地域の人』『風の人=いい種を運ぶ人』
『水の人=地域に寄り添って、中間的立場で地域支援をしてくれる人』。
企画はローカライズされればされるほど、定着するんです」

インドネシアに輸出された「イザ!カエルキャラバン!」は形を変え、
学校の先生たちによる有志団体によって、現在も継続されているそうです。

「防災の分野では、日本は進んでいると思います。
それを世界に発信していくことで、
日本人としての海外におけるポジションを築いていきたいですね」

実は無印良品もこのたび、KIITOの運営パートナーとして、KIITO内に、
「MUJI+クリエイティブスタジオ」を構えることになりました。

NPO法人プラス・アーツ、アートディレクター寄藤文平氏らの協力で
2008年より、「日常から備える防災」をテーマとした商品の編集展示、商品開発、
キャンペーン等を継続的に実施してきており、
この活動が今回の協働のベースとなっています。

KIITOを拠点とする、無印良品の今後の活動にも
ぜひご注目ください♪

神戸の無印良品

神戸港の開港以来、いち早く洋菓子文化が定着し、
今なお全国一の洋菓子激戦区でもある神戸。

そんなスイーツが大好きな神戸の人たちに人気の商品を
無印良品 アクタ西宮店で聞いてきました。

アーモンド入りの生地をまるく焼きあげ、粉糖をまぶして仕上げた、
"白い雪の玉"を意味する名前のフランス菓子です。

紅白2色あるので、おめでたい席への
ちょっとした手土産にもいいかもしれませんね。

このブールドネージュ、そうしたギフトニーズも多いらしく、
パッケージに直接値段表示がされていません。
パッケージ裏の☆の数で価格が分かるようになっているんです。

ひとつ食べ始めると、なかなか止まらないおいしさですよ!

  • プロフィール MUJIキャラバン隊
    長谷川浩史・梨紗
    世界一周の旅をした経験をもつ夫婦が、今度は日本一周の旅に出ました。
    www.cool-boom.jp
    kurashisa.co.jp

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