仙台の縁起物
北海道編でセワポロロをご紹介しましたが、
仙台でも着々と準備が進んでいる、福缶に入る縁起物の製作現場を訪ねました。
まずはこちらの「堤人形(つつみ人形)」から。
ネコが鯛をネコババ
したわけではなく、
ネコが鯛を持ってきて"めでたい"縁起物なのです。
もともと焼き物の産地だった堤町において、
冬の間の手仕事として作られ始めたという堤人形は
300年以上の歴史を持ちます。
工房が奥州街道沿いにあり、
かつては商人や旅人のお土産ものとして、各地に広がっていったそう。
このような型を使い、
まず、土人形を作り、
素焼きしたものに彩色していきます。
下描きをするわけでもなく、スーッと筆を入れていく職人の佐藤さん。
職人歴60年以上の匠の技で、次々と人形に息吹を与えます。
じーっとこちらを見つめているようなネコの目。
「どうだ!鯛をとってきたぞ!!」と言わんばかりの表情に
「うんうん、ありがとう。君がいればなんだかいいコトがありそうだ★」
そんなことを感じさせてくれる置物です。
続いて、このなんともかわいらしい、「首振り仙台張子」
一枚一枚染められた手漉き和紙で
ひとつずつ手づくりされた、手のひらサイズの張子(十二支)です。
十二支すべての動物の首がゆらゆらと動くのが
たまらなくかわいく、癒やされます♪
これならお正月だけでなく、通年、
インテリアとして飾っておいてもいいですよね。
実際に目の前で作っていただくと、作業はとても細かく地道なものでした。
動物の顔と胴体を別々に作っていき、
頭が振れるように、粘土で作った重りを頭に糸でつけ
バランスをとります。
そして、細かくちぎった和紙を貼りつけていくのですが、
その仕上がりはまるで1枚の紙を貼ったように、全く継ぎ目が見えないのです。
これぞ職人業ですね!
一度お目にかかったら、忘れられないキュートな張子たちは、
笑い上戸のお父さんと優しさのにじみ出るお母さん、
高橋さんご夫妻によって生み出されています。
おもわず名前をつけたくなる、首振り仙台張子。
来年、誰の手元に届くでしょうか☆