MUJIキャラバン

仙台の縁起物

2012年08月13日

北海道編でセワポロロをご紹介しましたが、
仙台でも着々と準備が進んでいる、福缶に入る縁起物の製作現場を訪ねました。

まずはこちらの「堤人形(つつみ人形)」から。

ネコが鯛をネコババ…したわけではなく、
ネコが鯛を持ってきて"めでたい"縁起物なのです。

もともと焼き物の産地だった堤町において、
冬の間の手仕事として作られ始めたという堤人形は
300年以上の歴史を持ちます。

工房が奥州街道沿いにあり、
かつては商人や旅人のお土産ものとして、各地に広がっていったそう。

このような型を使い、

まず、土人形を作り、

素焼きしたものに彩色していきます。

下描きをするわけでもなく、スーッと筆を入れていく職人の佐藤さん。
職人歴60年以上の匠の技で、次々と人形に息吹を与えます。

じーっとこちらを見つめているようなネコの目。
「どうだ!鯛をとってきたぞ!!」と言わんばかりの表情に
「うんうん、ありがとう。君がいればなんだかいいコトがありそうだ★」
そんなことを感じさせてくれる置物です。

続いて、このなんともかわいらしい、「首振り仙台張子」

一枚一枚染められた手漉き和紙で
ひとつずつ手づくりされた、手のひらサイズの張子(十二支)です。

十二支すべての動物の首がゆらゆらと動くのが
たまらなくかわいく、癒やされます♪

これならお正月だけでなく、通年、
インテリアとして飾っておいてもいいですよね。

実際に目の前で作っていただくと、作業はとても細かく地道なものでした。

動物の顔と胴体を別々に作っていき、

頭が振れるように、粘土で作った重りを頭に糸でつけ
バランスをとります。

そして、細かくちぎった和紙を貼りつけていくのですが、
その仕上がりはまるで1枚の紙を貼ったように、全く継ぎ目が見えないのです。

これぞ職人業ですね!

一度お目にかかったら、忘れられないキュートな張子たちは、
笑い上戸のお父さんと優しさのにじみ出るお母さん、
高橋さんご夫妻によって生み出されています。

おもわず名前をつけたくなる、首振り仙台張子。

来年、誰の手元に届くでしょうか☆

  • プロフィール MUJIキャラバン隊
    長谷川浩史・梨紗
    世界一周の旅をした経験をもつ夫婦が、今度は日本一周の旅に出ました。
    www.cool-boom.jp
    kurashisa.co.jp

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