MUJIキャラバン

FabLab(ファブラボ)

2013年04月16日

何でもお金で買う時代から、自分で作る時代へ。

そんな"セルフビルド"を提唱する動きが、
岡山のニシアワーの取り組みや、滋賀のどっぽ村などをはじめとして、
全国各地で始まっていました。

特に3.11以降、生きていくための力を身に付けることの大切さが見直され、
その動きが加速しているように感じます。

そうは言っても、ものづくりは
小学校の"図工"の授業以来やってないし、工具も持ってない。
私も含め、そんな方も多いのではないでしょうか?

そんな人たちにうってつけの場づくりが、
首都圏を皮切りに始まっていました。

「FabLab(ファブラボ)」

"個人による自由なものづくりの可能性を広げるための実験工房"のことで、
2002年にボストンのマサチューセッツ工科大学で始まりました。

日本では11年に鎌倉とつくばで同時スタートし、
昨年3番目の国内拠点が渋谷にオープン。

都心型の実験工房とは一体どんな場所なのか…?
FabLab渋谷を覗きに行ってきました!

中に入るとそこには、3Dプリンターやレーザーカッター、

刺繍ミシンなど、様々な工作機械が。

「これまで、こうした工作機械は"作る人"の元にあるものでした。
FabLabではこうした機械の利用機会をオープンに提供することで、
子供から専門家まで"使う人"が自由にものづくりできる環境を創出しているんです」

FabLab渋谷の代表、梅澤さんは、この場の意義をそう語ります。

現に、ちょうど私たちが訪れたタイミングには、
春休み中の子供たちが3Dプリンターでおもちゃを制作中でした。

3Dプリンターと聞くと、聞こえは難しいですが、
3Dプリントのためのデータサンプルはインターネット上で共有されているようで、
それをプリンターに指示するだけというシンプルな操作!

試しに3Dプリンターで作ってみたというハートを、
5歳の女の子が嬉しそうに見せてくれました。

おもちゃも制作工程から見たら、愛着が湧きますよね☆

こんな子供たちに刺激を受け、私たちも何か作ってみようと、
レーザーカッターを使ったオリジナルノート制作に挑んでみました!

といっても、梅澤さんに多くをサポートいただきながらですが…。

ノートをセットし、「MUJIキャラバン」のロゴデータを
PCに読み込んで、レーザーカッターに送信。

すると、小さな閃光を放ちながら、2分と経たないうちに、
ノート表紙にMUJIキャラバンのロゴをカットしてくれました!

カット部分をくりぬけば、無印良品のシンプルなノート(写真右)が、
MUJIキャラバンのオリジナルノート(写真左)に様変わり!

ちょっと手を加えるだけで、
オリジナルの1点ものが生まれるなんて嬉しいですね!

他にも、FabLab渋谷ではスマートフォンカバーから、
オリジナルのコースターまで、様々なものが作られていました。

「FabLabは自発力を形成する場。頭の中のものをできるだけ形にしてもらいたい。
そのためのサポートはします」

と、梅澤さんは語ります。

今や世界200カ所に広がるFabLab。
驚いたのは、その運営はそれぞれ独立しており、
理念と一定のガイドライン(FabLab憲章)を守れば、
どこでもFabLabを始めることができること。

アメリカでは国策で今後3年以内に
1000の小学校にFabLabを導入される予定だそうです。

こうした次世代のものづくりのインフラが各地に広がっていけば、
一人ひとりがクリエーターになりえますね。

そのために、まずはちょっとした身の回り品から、
試しに自分で作ってみるのもよいかもしれません。

  • プロフィール MUJIキャラバン隊
    長谷川浩史・梨紗
    世界一周の旅をした経験をもつ夫婦が、今度は日本一周の旅に出ました。
    www.cool-boom.jp
    kurashisa.co.jp

最新の記事一覧

カテゴリー