花のように美しい葉を楽しむ「葉牡丹」
広がる葉の様子が牡丹(ぼたん)の花のようであることから名がついた「葉牡丹(はぼたん)」
寒さが本格的になってくる頃から、花壇や鉢に植えられている葉牡丹をよく見かけます。
葉牡丹はキャベツと同じ、アブラナ科アブラナ属の植物。
キャベツのように葉が巻かない「ケール」という植物を、観賞用として品種改良したものです。
日本に渡ってきたのは江戸時代といわれています。
当時は、食用の植物として渡来してきたようです。
園芸が盛んだった江戸時代の日本では、食用として広まることはなく、
観賞用として改良が進みました。
江戸時代から楽しまれている、葉が平滑な丸葉系の他、
葉が深く切れ込んだ縮緬(ちりめん)系や、大阪地方でつくり出された大阪丸葉系など、
様々な品種の葉牡丹が日本で生まれています。
現在、この日本生まれの様々な品種の葉牡丹は、世界でも楽しまれています。
いわれには諸説ありますが、紅白のおめでたい色あいと、
葉が幾重にも重なりあう様子から「吉事が重なる」縁起のよい植物として、
松や南天などと一緒にお正月に飾る植物としても楽しまれています。
Flower MUJIでご紹介している「季節の寄せ植え 葉牡丹」
この葉牡丹は茨城県古河市で育てられています。
11月中旬、農場を訪ねてきました。
訪ねた日は小雨がちらつく生憎のお天気でしたが、
農場につくと、きれいに色づいた紅白の葉牡丹が迎えてくれました。
この背後にもびっしりと、一面に葉牡丹がひろがっています。
茨城県の西端、関東平野のほぼ中央に位置する古河市は、全域にわたり平坦な地形。
天災が少なく比較的温暖な気候であることから、野菜などの栽培が多い地域です。
ここでは地の利を活かし、自然の力をかりた無理のない栽培をしています。
とはいっても、自然まかせではうまく仕上がりません。
葉牡丹が鮮やかな白や紅(紫)色に染まるには、気温・肥料・日照の条件が重要になります。
日当たりがよく、冬に向けて気温がぐっと冷えこんでくると色づいた葉が出てきますが、
この頃に肥料が抜けきれていないと色づかないそうです。
肥料の加減は人の手による作業。
天候や気温、葉牡丹の成長を見ながら、適切な量やタイミングで与えなければ
この鮮やかな色にはなりません。
色がのらなかった葉牡丹を見せてくれました。これは肥料がまだ残っていたためです。
青々としている葉牡丹は、まるでキャベツのようですね。
また、葉牡丹はその牡丹のような美しい姿を楽しむ植物ですが、
暖かくなってくると中心部が伸びてきて、春には菜の花に似た黄色い花を咲かせます。
鉢植えでないと見られない葉牡丹の花。
これが「育てる」楽しみなのだと思います。
葉牡丹と一緒に寄せ植えしている草花も、葉牡丹と同じ農場で育ったもの。
どの植物も、春先までの長い期間楽しむことができる植物です。
ここで寄せ植えにして、産地から直送でお届けいたします。
12月もあと2週間。
新しい年の始まりに、植物の彩りを添えてみてはいかがでしょうか。
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