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あじさいを苔玉にして、テーブルの上で楽しむ

2013年05月08日
カテゴリー:母の日の花

4月初旬、あじさいの苔玉を育てている、千葉県山武市の生産者さんを訪ねてきました。

ハウスに入ると、ポットに植えられたあじさいを苔玉に仕立てているところでした。
生産者さんを訪ねるときは、作業が終わった後にお時間をいただくことが多いので
実際に苔玉に仕立てるところを見ることができるとはラッキーです。

ポットから抜いたあじさいの土を落として、伸びすぎた根っこを整理します。
慣れた手つきで、どんどん作業を進めていきます。

根っこをかなり大胆に整理をしているのですが、
あじさいの根はすぐに伸びるので問題ないそうです。

あっという間に根っこの整理が完了です。

あじさいを片手に持ったまま、苔でできた器を手に取り、すばやく植え込んでいきます。

そして、あっという間に苔玉への変身が完了です。

あじさいの苔玉を作り始めた当初は、この作業を、通常のあじさいと同じように
1月頃にしていたそうです。
今は4月に行っていますが、苔玉に植えたあじさいは十分に根が伸びるので
心配はいりません。

なぜなら、苔玉は土より密度が低く、気層(空気の層)が多いので
根の成長が早いためです。

苔玉に変身したあじさいがずらっと並んでいいます。

作業をしている方の手の大きさと比べていただくとよくわかりますが、
お花屋さんで見かけるあじさいの鉢植えとくらべると、かなりコンパクトなサイズです。

母の日までに、もう少し大きくなりますが、
テーブルの上に飾っても邪魔にならないサイズです。
せっかくのお花なので、近くに置いて楽しみたいですね。このサイズなら可能です。

コンパクトに育てる秘訣は、厳しい環境に置くこと。
説明するのは簡単ですが、このサイズに育てるのはなかなか大変です。

そろそろ母の日の出荷がピークを迎えますが、
同時に来年の母の日の準備もスタートしています。

4月末に挿し木をして、6月にポットへ植え替え。
11月から2月は、75日間以上、低温にあてることが重要です。

自然環境と同じように、冬は寒い環境に置くことで、春に花芽がつくのです。

あじさいの台の下にはビニールが敷かれています。
これは、水やりをした水がゆっくりと抜けるようにするため。

あじさいは水を多く必要とする植物ですし、
だんだん気温が高くなると、葉から蒸散する水の量も増えます。

水やりの方法ひとつとっても、生産者さんによって違います。
それぞれの経験とこだわりと、愛情をもって育てているのです。

母の日に、いちばんよい状態でお届けできるように
約一年間、様子を見ながら育てていますが、
それでも予想ができない天候の変化によって、お花の成長スピードが左右されてしまいます。

そのため、無加温、温度が高め、温度が低めの3種類のハウスで育て、
必ずよい状態でお届けできるように準備をしています。

ご注文いただいた皆様、お届けまでもう少し、楽しみにしていてくださいね。

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