連載ブログ 富士山麓通信

ミョーキンとホーホケキョ

2011年07月20日

ホー ホケキョ ケキョ ケキョケキョケキョケキョ・・・7月4日、ウグイスの初音を耳にしました。「春告鳥(はるつげどり)」の別名があるように「ウグイスといえば春」ですが、我が家は標高約1300mの森の中。平地とはかなり季節感が異なり、夏の初め頃からやっと声を聞くことができます。とはいえ、今年は例年より少し遅いような・・・。
一方、「蝉時雨(せみしぐれ)」といえば真夏の定番ですが、森に移り住んで、このイメージも見事に裏切られました。ある程度の気温になって晴天が4~5日続くと、セミたちは一斉に目覚めるようで、5月の初めに蝉時雨が降ることもしばしば。自然界は、お天道さまに合わせて動いているんですね。


庭の櫻の樹に残されたセミの抜け殻。ここから飛び立って行ったのでしょう。多い時は、点々と足跡のように続くことも。


こちらは、抜け殻のアップ。カラカラに乾いていました。

今のこの時季、森の中でひときわ目立つ(耳立つ?)のは、エゾハルゼミ。「ミューキン ミューキン ケケケケケケケケ...」という独特の鳴き方で、妙琴蝉(みょうきんぜみ)という風流な別名もあるようです。あまりの大合唱に、野鳥たちの声もかき消されるほどですが、これに張り合えるのはウグイスくらい。
ともあれ、夏の森は生命にあふれていて、にぎやかです。


まだ幼いセミが、地面に這いつくばっていることも。


夜にご活躍の蛾は、葉っぱの上でお昼寝中。


散歩道に映った、木のシルエット。


木陰をつくってくれる、山クルミの大木。


まだ小さなクルミの実が風に落とされていました。


富士山も、夏場は少しボーッとしています。山頂にあるのは雪ではなく、雲。

  • プロフィール くらしの良品研究所所員
    M.Tさん

最新の記事一覧