チャン、チャン、チャレンジ ミニマルライフ!
衣服・デザイン関連の仕事について、はやくも45年。一念発起して、ミニマルライフにチャレンジすることを決める。その様子を、夏目漱石の「我輩は猫である」をヒントに、猫の目を通して描く。猫は、偶然に出会い購入した、絵本作家・作家の南椌椌(みなみくうくう)さんの作品「青い夜のエマ」。

30年越しの衣装ケース

2018年05月09日

絵のなかの猫、エマです。"買い主"さんのもわ萌亜さんが、最近ちょっと心配になってきました。考え込む日々が続いているのです。ソファに座り込んでは、ため息ばかり。。。体調を崩してしまったのでしょうか。4月は、気候の変化が厳しかったですし、桜も咲いたと思ったら散ってしまうし。三寒四温というよりは、まるで夏のような暑さが2、3日続いて、次の日は10度以下も下がってしまう。大丈夫ですか~? もわ萌亜さ~ん!

いやいや、体調不良というより、暑さが関係していたみたいです。例年、ゴールデンウイークを利用して衣替えをしていたのが、少々早めに夏服をとりださなければならなくなったんです。ところが、どこに何を入れたのかわからなくなってしまった !
情けなくて、がっくりしています、もわ萌亜さん。同情します。ありゃりゃ~。整理しようと、トランクルームから衣類を持ってきてしまったのが大失敗。全部開けてみなければなりません。衣服に関係する仕事をしているんですから、そりゃ、多少衣装持ちでしょう。過去に、大整理大会は何回かしたようですが、やはり増えていくんですね~。結局、まだ見つかっていないご様子。

ただでさえ、ミニマルライフの険しい道のりに、自信をなくしてしまいそうになっているもわ萌亜さん。頑張ってください。
え、今、なんてつぶやきました? 険しい道のりではく、「艱難辛苦」? その話はゆっくり聞きますね。それにしても、その段ボールの衣装ケース、あまり見たことないですね~。ええ、よく覚えていないけど30年前ぐらいに購入したんですって。それも無印良品のもの。「軽いし、不要になったら処分も簡単だと思って買った」。それが、捨てずに30年。10年一昔と言いますけど、"三昔"前の段ボール製衣装ケースって、なんと申しましょうか。衣装ケース冥利につきるというか。段ボールって長く使えるんですね。

実は、エマは、ケースの上のぬいぐるみが気になっているんですけど。猫、それとも、豹かしら。目つきがちょっとよくないような。エマより先に、もわ萌亜さん、猫を購入していたとは。ちょっと嫉妬します~。

ミニマルライフには精神性が必要

もわ萌亜さんが、ミニマルライフにチャレンジすることにしたのは、ご両親の家を片付けた経験からなんですよ。戦中、戦後と物のない時期をすごしていたご両親。特にものが捨てられない方が多い年代です。自分の親のことだから、少々逆らってでも決断して、処分していくことができました。姉妹で、友人も手伝ってくれて整理したのです。その大変さは、多くの方々も体験していることでしょう。だから、ミニマルライフは必須だと頭ではわかっているのですが、いざ自分のこととなると、まるで勝手が違う。両親の時のようには進まないのです。

ミニマルライフは、ただ、ものが少なければ良いというものではなく、ライフスタイル、それも、生き方にかかわっていることなんですね。自分でものを作らないかぎり、買う行為は、ものを選択するということ。選択することも簡単ではなく、本当に必要かどうか、これで本当にいいか、悩んで選んだものです。それをまた、選ばなければならないんですね。もわ萌亜さんは、もうシニア。修行とまでは言わないけど、ある種の精神性が必要だと感じ始めているようです。そうでないと、厳選することはできないと。エマなんて身一つで暮らしていけるので、よくわからないけど、人間って色々なものが必要な面倒な動物なんですね。

ベッドカバーとクッションで季節を楽しむ

ミニマルライフの実践は、なにやら奥深いものがありそうですね。でも、日々の生活は、そんなに難しく考えずに楽しくした いもの。およそ10畳の空間に、どのように家具を配置するのか。もちろん、今までのようにはいきません。ベッドは必須ですから、とりあえず、ソファーは諦めることに。(実は、シェアハウスのようになっているので、ラウンジがあって、ソファもテーブルも完備しています。)その代わり、ベッドの上にクッションを置いて、ごろりとできるようにしました。小型のクッションを多めに使って、カバーの色と柄を変えて、春夏秋冬、季節を楽しみます。

  • プロフィール もわ萌亜(もわもあ)
    ファッション、編集関係の仕事をしています。

最新の記事一覧