連載ブログ 音をたずねて

麗しのブエノスアイレス

2011年08月31日

ドイツ、ハンブルグを経由してブエノス・アイレスに入った。ちょうど神戸の裏側になる南半球の街、南米のパリと歌われた美しい街ブエノス・アイレス。
この街は夏より秋が似合う気がして、この時期に皆さんにご紹介したいと思っていた。

9 DE JULIO(ノエベ デ フリオ)独立記念日と名前をつけられた巨大な14車線道路が街の中央を走る

どことなく東京の下町のような雰囲気が漂う市街区

ブエノス・アイレスと言えばタンゴ。タンゴは19世紀中頃にここブエノス・アイレスに生まれ、ヨーロッパで人気となり、コンチネンタル・タンゴとして社交ダンスと共の日本に入ってきた。一時下火になっていたが1980年代にアメリカブロードウエイでショー「タンゴ・アルゼンチーノ」が大喝采を受けた。その後日本でも公演され、アルゼンチン・タンゴのブームがまき起こった。皆さんの中にもタンゴ愛好家が多くいらっしゃると思う。本場での修行のために多くの日本人が踊りに演奏に訪れるタンゴ発祥の地である

神田あたりのたたずまいを感じる風景

今回はそのタンゴのBGM収録のために日本から38時間かけて訪れた。映画「マエストロ」にも出演している音楽家、ホルヘダ・シルーバさんが若手のミュージシャンを集めて我々の来るのを待っていてくれる。

丸の内みたいな印象を受ける中心街

ホテルのチェックインをすませると、すぐに市内探索を始めた。我々の前に広がった、景色はヨーロッパの街のようなたたずまいをしていた。もともとブエノス・アイレスは白人社会だと聞いていたが、南米にここまでヨーロッパの町並みを再現しているとは思わなかった。

どことなく東京駅八重洲に似た風景

古いプジョーがとても街に馴染んでいた

働き者らしい、良い感じのトラック

界隈を散策しているとすぐに街に馴染んできたような気がした。いつもだとその街になれるまで数日かかるのだが、ブエノス・アイレスはあっという間に我々を迎え入れてくれた。古いトラックや車、年季の入った家々、どことなく風景が昔の東京と似ているからかも知れない。相手をしてくれた店の店員がとても愛想が良いからかも知れないと思った。スタッフもみなこの街に興味が湧いてきたようだ。明日は打合せのあと、タンゴの発祥の地、ボカ地区を訪ねる予定だ。タンゴの持つ強い情熱が生まれた場所がどのようなところか、明日会うミュージシャン共々にますます楽しみになってきた。

  • プロフィール くらしの良品研究所所員
    Y.Iさん

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