豊かな食の話 その2
南米のワインはチリ産のワインが有名だが、アルゼンチンもワインの産地で沢山の地元ワインがあることを知った。アルゼンチンのワインはどちらかというと値段も手ごろで気兼ねなく飲めるタイプだと思う。何本かのワインを飲んでみる機会があったが、どれもさっぱりしていてとても飲みやすかった。写真は電車でブエノス・アイレス市を1時間ほど離れたパンパ(草原)の町のレスランに並んだワインである。
レストラン・オーナーのお嬢さん
パンパ(草原)に行ったが、陽射しが強すぎて撮影に向かないため、食事をした後、夕方まで休憩する事になった。のんびりした町のレストランは、2時をまわっていたせいかもしれないが、我々以外には誰も居なかった。食事に入ったレストランでは、アルゼンチンに来てから気にいっているリブ肉の焼いた物と一杯ずつワインを注文した。素敵な笑顔でお給仕をしてくれたオーナーのお嬢さんが気さくに町の話をしてくれた。うまい肉とワインが一層引き立ち、とても贅沢な昼食を味わうことが出来た。気になった料金も日本でランチ程度の金額だった。お嬢さんの話に刺激され、昼食を切り上げ少し町の中を探索することになった。
町の周りは360度こんな感じのパンパ(草原)
時々、メインストリートを馬をつれたガウチョ(アルゼンチンのカウボーイ)がのんびり通る
町の中はのんびりとしたたたずまい
牛が道を横断していたが車はほとんど通らない。
暑いので犬も木陰で昼寝
公園を家族で散歩
自転車でお買い物
炎天下だいぶ歩き回ったので喫茶店に入ることにした。といってもこの街にはさっきのレストランとこのバブしかないようだった。
綺麗にしつらえられた店内。夜はガウチョ達で一杯なのかもしれない。
こんなおしゃれな店内でお茶をしました
町の公園をバックパッカーがのんびり移動していった
撮影のために寄った小さな町での3時間あまりの時間は、我々にとても豊かな時間を提供してくれた。静かな午後の町で犬の昼寝、のんびりと通りすぎて行ったガウチョ、お買い物の女性、丁寧なしつらえとサービスのレストランとバブ、焼きたてのうまい肉とうまいワイン、美味しい珈琲、のんびりと行き過ぎるバックパッカー。
スタッフの一人が.「悔しいな~、なんだこの豊かさは・・」と突然言い出した。珈琲を飲みながら「日本はどこかおかしいんじゃないか・・」的なことを皆で話した。
経済が破綻した国と成長を続ける国、のんびりと生活を楽しむ国とあくせくと働かなければならない国。経済は日本の4分の1だが、生活にかかる費用がとても少ない、そして丁寧な生活をする文化が生きているアルゼンチン。食事から豊かさを考えてしまうような体験をしたロケだった。