連載ブログ 音をたずねて

住みたくなる水の都デルタ地区

2011年10月19日

デルタの入り口ティグレには1時間ほどをかけて電車で来ました。車でブエノスアイレス市内から高速道路をつかえば3、40分で来られるようです。このデルタ地帯はとても広く、今日、我々が1日かけて回る程度では入り口周辺しか見られないようです。一帯は豊かなラプラタ川の水をたたえ、観光船やランチャと呼ばれる定期船が行き来する水郷地帯でブエノスアイレスの人たちが週末に気軽に訪れる観光地兼避暑地らしいです。

ティグレを船で出るとすぐにこんな風景が現れます

水郷地帯の足、バスの役割、ランチャ(Lancha)です

自分の自家用ボートで移動する人もいます

カヌーを使う人も。飲み水を運んでいるのでしょうか、綺麗なポリタンクが見えます

デルタ地帯は町になっていて運河が道の代わり。皆さん船で通行していました。水は雨水をためて濾過して使っているようですが電気はきています。町と呼ばれるように学校や警察、商店、レストラン、病院、B&B(宿泊施設)などあらゆる機能が揃っています。

たまたま出会ったPOLICIA(警察)のボート

給油中の船の向こうにあるガソリンメーターが見えるでしょうか?

物資を満載した移動商店。各家々の桟橋に着けて商売しているようです町のコンビニエンス・ショップです

桟橋付きの家です。ほとんどの家に桟橋が付いていました。

この旅は5年ほど前で、その時の話ですが、約300坪くらいの敷地のサマーハウスが約300万円程度で購入できると聞きました。もっとも経済の差がありますので日本円にすると1200万円ほどになると思います。

どこの家にもある桟橋です

陸に上がるとこんな感じの庭になっています。レストランの庭です

今回のアルゼンチンの旅では生活の豊さを考えさせられました。経済比較でいえば豊かと言えないアルゼンチンですが、南米のパリといわれるほど素晴らしい都市と美味しく安い食材と料理。パンパやデルタ地帯のように、自然に囲まれた生活が都市から1時間以内で実現し、それぞれがのんびりと人生を送っているように思える環境。夜ともなればタンゴバーで親しい仲間とタンゴを踊り、午後の4時でもランチと呼ぶ、たおやかな生活とあくせくと働いても豊かさを味わえない国。なにが違うのだろうと、とても考えさせられる旅でした。

次回は同じように経済の低迷時期にありながら、ゆったりと人生を過ごすアイルランドの旅をご紹介します。

  • プロフィール くらしの良品研究所所員
    Y.Iさん

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