ブレストの港と音楽スタジオ Ty road soul
ブレストのスタジオは市街地から離れたところにあります。スタジオ見学の約束まで少し時間があったのでブレストの港の見学にやってきました。
フランスで一番大きな港だけあって、沢山の船が並んでしました。ブレストの港のマークか船主のマークはわかりませんでしたが同じマークを船首に付けたたくさんの漁船が接岸していました。
港にあるビルの上から魚の陸揚げを見ることが出来ました。バットに入った魚が船から揚がってくると丘の船員さんが手際よく大きなバットに魚を入れて、氷を上からのせていました。
大きなカレイかヒラメのような魚とエイのようなさかなでした。相当な量があるようで何度もこの作業を繰り返していました。
底引き船のような形をした船がドック側の岸に繋留されています。ブレストの港は大きな港になっていて軍港もドックもあるようです。3世紀頃ローマの支配にあったブレストは中世にブルターニュ公国領になり、1532年にフランスに編入されています。第二次世界大戦中はドイツの潜水艦の基地なり日本の潜水艦も入港した歴史があるそうです。
やっとスタジオに到着
だいぶ港で時間をとってしまったので、ブレストの街をそこそこに、急いでスタジオに向かいました。音楽スタジオはブレストから北西に20kmほどいったプルアールゼルという町にあります。
ブレストを出るとこんな風景や牧場が点在し、牧歌的な景色が続いていました。
道も細くなりこんなところにスタジオがあるのかなと不安になった時、やっとスタジオの建物が見えました。スタジオと紹介されたのは外から見ると普通の民家でした。
スタジオの建物
スタジオの入り口の風景
海から4kmほど離れた丘の上にスタジオはあります。とてものどかな風景でほっとするような雰囲気を持っていました。音楽スタジオが普通の生活の中にあることがとても素敵でした。
正面に見えるのがスタジオです。なんか農家の庭に入ってきたような雰囲気でした。もっともチェコやコーンウォール、プエルトリコでも同じように民家を改造したスタジオでしたので安心はしていました。
中に入ってみるプロツールス(デジタル録音器材)を始め必要なものはすべて揃っています。昔と違い録音器材がかなりコンパクトになり、今ではPC上で調整を出来るようになりました。そういう意味では大都市の騒音の中ではしっかりした防音設備の巨大なスタジオが必要ですが、大都市を離れた静かな環境ではこれで十分なのだと思います。ここは音楽好きのオーナーが1人でこつこつと造り上げたスタジオです。
調整室の中を見回すと大きなコンソールが置いてあります。昔はこのコンソールが殆どのスタジオに置かれ、このコンソールですべての音の調整をしてアナログ・マルチ・テープに収録していました。今はこのコンソールの役割を前出のPCにインストールされたプロツールスというアプリケーションで行いますのでなくても良いのですが、この時はミュージシャンへのモニター・バックとして使うようになっていました。この日はスタジオの器材の確認とオーナーへの挨拶でしたが、明日からいよいよ、無印良品BGM第18版「ケルト音楽第4の地ケルト・ブリトン」の収録が始まります。約3ヶ月以上かけ打合せを重ねた結果が明日からのレコーディングで収録されます。
次回は温かな人情あふれる、ブリトンのレコーディング風景をお伝えいたします。 どうぞお楽しみに。