研究テーマ

洗濯物を、どこに干していますか?

今回は、洗濯物を干す場所について考えてみようと思います。
2008年11月、「みんなで考える住まいのかたち」で家事についてのアンケートを行いました。その結果わかったのは、洗濯物を室内に干している方が意外に多いこと。中でも夫婦共働きのご家庭では、洗濯物を庭やベランダなど屋外に干したまま出勤するケースは少ないようです。

洗濯物を「室内で」干す。

では室内干しをする場合、どこに干しているのでしょう?
洗濯物を室内に干している方の回答で多かったのは、洗面脱衣室やリビングでした。リビングに洗濯物が干してあると、食事のときやくつろぐときには少々目ざわりかもしれません。でも日本の一般的な間取りでは、室内干しに適したスペースがないというのが現実です。もし「洗濯物は室内に干す」と決めているなら、住まいを選んだり住まいをつくる時点で、間取りを工夫したほうがよさそうです。

たとえば、家の中で日当たりのいい場所に、「洗濯室」と「室内干しスペース」を兼ねた部屋があったらどうでしょう?
2009年6月、「みんなで考える住まいのかたち」で、家事動線を意識した間取り投票を行いました。その投票結果やみなさんからいただいたコメントをもとに、改めてつくってみたのが下の間取り図です。キッチンの横、バルコニーに面した日当たりのいいスペースに、洗濯室兼室内干しのスペースを設けました。洗濯機もここに置いています。

一般的に、洗濯機は洗面脱衣室内に置かれているケースが多いようです。それも理にかなった置き場所ですが、洗濯機の周りに洗濯用の洗剤や柔軟剤、洗面用の石けんやタオルなどさまざまなものがあふれ、なかなか整理整頓しにくいもの。洗面脱衣室と洗濯室を分けることで、洗面脱衣室がきれいに保たれるのではないでしょうか。

アイロンを「リビングで」かける。

また、間取り図では、乾いた洗濯物にアイロンをかける場所として、リビングの一角に独立した家事コーナーを設けました。
「部屋に閉じこもって家事をしたくない」という意見を生かして、開け放つこともできるように間仕切りで仕切っています。ここには家事机を置いていますが、お子さんが宿題をしたりお父さんが仕事をしたりと、多目的なスペースとしても使えます。そしてその家事机の裏側には大きな収納室を配置し、アイロンがけした衣類をすぐに収納できるような動線計画を立ててみました。

好きな洗濯がもっと楽しくなるように考えた、この間取り。みなさんはどう思われますか?

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生活雑貨

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