こども部屋について
これまで、無印良品ではみなさんの住まいについて、たくさんのアンケートをとらせていただきました。その結果をみると、多くの方のマンションは70m2 前後です。このスペースにこども2人を含む4人家族で暮らすとなると、通常の分譲マンションの間取りでは不都合が出てくるかもしれません。そこで今回は、寝室を限りなく小さくしながら、いくつかのシミュレーションをしてみたいと思います。
こども部屋が本当に必要な時期は、こどもが大人になる時期、思春期以降です。小さいうちは、みんなが居るところで勉強するほうが楽しいでしょう。遊びも、できればリビングやダイニングで。収納も、家族全員で共有してもいいかもしれません。一時期のことだから、こども部屋のスペースは狭くてもいいのでは? そう考えて、ここでは以下のような条件を設定してみました。
1 寝室を極限まで小さくしてみる。
2 共有の収納スペースを備えたり、壁収納を使い家全体で収納量を確保する。
3 共有のワークスペースをもつ。
4 家族はリビングダイニングを中心に暮らす。特にダイニングを充実させる。
5 こどもが独立したら、こども部屋をなくせるような間取りにしておく。
以上の条件をふまえながら、3つのプランを考えてみました。(広さはすべて6.5m×10.5m、68.25m2)
[A案]
寝室を壁際に横に並べてみました。
将来こどもが独立したとき、こども部屋を取り払うことで大きなリビングが実現します。リビングの壁際に共同のワークスペースをつくりました。
[B案]
寝室を壁際に縦に並べてみました。
廊下がない分、リビングが広くなっています。入り口に近い方の大きなテーブルは共有のワークスペースです。
[C案]
寝室を真ん中に並べて、その周りを通れるようにしてみました。
部屋の周りが回廊のようになっていて、見え隠れする空間が生まれ、一人になりたいときなどのちょっとした空間もつくりました。リビングの壁際に共同のワークスペースをつくりました。
いかがでしょう?
いずれも、部屋の間仕切りは天井まで届くものにはせず、圧迫感を減らすようにしたらよいでしょう。上部を開けたり、ガラスなどを入れて採光を確保するのもよいでしょう。
限られた広さでの4人暮らし、工夫次第ではもっと快適に暮らせるかもしれません。