研究テーマ

1980年 こうしん われ椎茸

1980年 こうしん われ椎茸

カタチより実質。

干した椎茸は、生のものに比べて旨みや香りが強く、栄養価も高く、戻し汁は風味豊かなダシにもなります。味にも栄養にもすぐれ、家庭料理の基本ともなる食材なのに、日常使いする人が減っている。その理由のひとつに、「値段」があるかもしれません。「干し椎茸は高い」というのが常識。その常識をくつがえしたのが、無印良品の「こうしん われ椎茸」でした。

安さの秘密は、カタチや見映えにとらわれず、不揃いのものや割れたものも一緒に販売したこと。大きさを揃えたり割れたものをはじいたりする選別工程を省き、割れたものも活かすことで、100g 568円という低価格を実現したのです。

事前に行った、商品科学研究所の主婦モニターの意見も、後押ししてくれました。
「きれいなカタチの方がたしかに見映えは良いけれど、ダシをとったり切って使う分には、カタチなんかどうでもいい。割れていたって、安ければその方がありがたい」
発売後のお客さまの反応も、まさに、それを裏付けるものでした。

大きさはいろいろ、割れもありますが、風味は変わりません--パッケージに印刷した「安さのわけ」には、「生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要なカタチでつくる」という、開発の心が込められています。