1983年 U字型スパゲッティ
端っこを活かす。
スパゲッティが、どうしてU字型をしているのだろう?
まっすぐのスパゲッティを見慣れた目にはちょっと不思議で、話題になった商品です。
スパゲッティは、小麦粉を水で練り上げた後、ダイスという金型から押し出して細いひも状にし、竿にかけて乾燥させます。乾燥が終わると、竿にかけたU字部分をカットし、長さを整えて袋詰めに。カットされたU字部分は、捨てられていました。
曲がったキュウリでも味は変わらないように、U字型だって立派なスパゲッティです。茹でれば、まっすぐになります。長さは短めですが、サラダスパゲッティやスープパスタなど、さまざまな料理に使えます。
捨てるなんてもったいないから、U字の部分を集めて袋に詰めて発売しました。デュラムセモリナ小麦を使った本格派で、200g 78円というお買い得価格。安さだけでなく、小さな子供やお年寄りには「短くて食べやすい」と好評でした。
同じように端っこを使った素麺や冷麦もつづき、素材を無駄なく活かす考えは、無印良品のものづくりの大きな柱となっていきます。