研究テーマ

2000年 バナナバウム

2000年 バナナバウム

楽しみを広げる。

その数、約2100万個。発売後10年間で売れたバナナバウムをタテにつなげると、日本列島とほぼ同じ長さになります。

バウムクーヘンといえば、専門店で買うちょっと特別なお菓子、というイメージがあった1990年頃。無印良品は、バナナバウムの前身である板状のバウムを発売し、その後、形を変えながら、気軽に買えるおいしいバウムとして知られるようになっていきました。

このバウムの可能性を広げて、もっと多くの方に食べてもらいたい。そんな思いから、新たなバウムの開発が始まりました。果物を使えば、味に広がりが出そうです。一番バッターはバナナに決まりましたが、生地にバナナピューレを入れて焼くのは予想以上にむずかしく、なかなかうまくいきません。半年間の試行錯誤の末、ようやく納得のいく味ができました。

形も、いろいろ試作してモニターにかけてみました。圧倒的に好評だったのが、タテに細長くカットしたもの。バッグに入れても邪魔にならず、ちょっと食べたいときにちぎってつまめる、というのがその理由です。「家で切り分けて、みんなで食べる特別なお菓子」から、「手軽にいつでも食べられる毎日のお菓子」へ。新しいニーズから、新しい形のバウムが生まれました。

その後、スイートポテトやかぼちゃなど人気の味が加わり、今年の秋には焼きりんごも登場。季節毎の新しい味を楽しみに待ってくださる方も増えて、バウムシリーズは無印良品の定番として、多くの方から愛され続けています。