晴れていても突然雨が降り、すぐにまた晴れるという沖縄の気候。赤瓦は雨を吸収し、晴れた時に蒸発させ、気化熱によって家の中を涼しく快適に保ってくれます。

瓦に適した良い土と燃料の木があったことから、那覇東部の港町、与那原(よなばる)町は赤瓦産地に。現在も瓦工場を散見しますが、建築様式の変化から、需要が低迷しているのも実情です。

そんななか、新垣瓦工場では「世界に通用するどこにも真似できない赤瓦コースターを作りたい」と決め、技術を要する、織物のレースを瓦で表現することに。約1年の試行錯誤の結果ようやく完成しました。

赤瓦と比べて薄いコースターは乾燥の仕方にも工夫が必要です。吸水性も焼き方によって変わってくるといい、赤瓦で培われた技術が繊細さを極めながら、コースター製造に活かされています。