麹には富山県産の「コシヒカリ」一等米を使用し、味噌づくりに必要な大豆は厳選した北海道産秋田大豆・富山県産大豆を石臼で皮をむいています。皮をむくことで美味しい味噌ができ上がります。
塩は天日塩・国内産塩を使い分け、甘酒には“もち米の王様”と言われる「新大正もち米」を使用しています。保存目的で使用する酒精(アルコール)は使わず、熱処理をしていないため、麹が生きています。
麹菌は良いカビの一種で製麹には温度、水分、酸素が必要です。麹菌の発酵熱を利用した温度32℃、湿度100%に近い麹室の中で種麹を混ぜた米を2~3㎝の厚みにして麹蓋に入れ、一枚一枚木棚に並べ発酵させます。
微妙な温度、湿度の変化を肌で感じ取り調整しながら、すべての工程を4日間かけて手作業で行います。麹職人の熟練の技が光ります。米の一粒一粒に麹菌が入っているため、自然の甘みがあり雪のように真っ白です。
富山の家庭では、味噌や米麹をつかった漬物を自宅でつくる人もまだ多くいらっしゃいます。麹なくして、日本の多くの伝統料理、郷土料理、発酵食品は存在し得ません。種麹は、まさに日本の食文化の宝です。
“塩こうじ”や“醤油こうじ”などを手づくりなさる方や、腸内環境を整えて美容や健康のために、お味噌や甘酒を食べる若者が増えてきているそうです。日本の食文化の要である麹をこれからも守り育ててほしいと思います。