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アウトドア教室レポート2002

掲載日:2002/07/18
MUJIアウトドアクラブ主催
アウトドア教室レポートNO.10

教室名:「フライフィッシングで支配人マル秘の源流を探る」
実施日:2002年7月4日(木)〜5日(金)
ガイド:中水繁藏氏(南乗鞍キャンプ場支配人)
  今年の1泊2日源流帯釣行は、中水支配人案内のもと、成田さんと藤田さんにご参加いただきました。当日は降水確率70%以上という、梅雨の真っただなかの予報もくつがえし、好天に恵まれ、フライフィッシングを思いきり満喫できました。

「急斜面を下って」(1日目)

  まずは、それぞれの個人装備(寝袋・タックル・着替え等)をパッキングし、キャンプ場の車で入渓地点へ移動しました。そこから先は、転がり落ちるような急斜面をガレ場の落石に気をつけながら、数時間かけて下るのです。足は自らの体重を支えるのに精一杯で、滑落への恐怖と緊張で汗が噴き出します。苦労しながら進んでいくと、ようやく川が見えてきました。目の前の源流に釣りへの期待が一気に高まります。早めの昼食を済ませ、早速キャスト。するとまさかの一投目で、ヤマトイワナが顔を見せたのです。


入渓地点で、こて試しに釣り下ります。ここに来るまでにイワナを数回見ることができました。
 


そこそこに型もよく、美しく金色に輝くヤマトイワナを釣り上げました。成田さん、ご満悦!

「たくさんのイワナを手にして」(1日目)

  気の合う仲間同士、アウンの呼吸で交互に先行しながら釣り上がり、たくさんの魚を手にすることができました。中水支配人と私が、簡易テントを設営していると、成田さんと藤田さんがテント場についたので、早速、拾い集めた薪で火を起こし夕食を作りました。大きな焚き火を見つめながらの支配人の熊の話しには、皆さんくぎ付けの様子でした。釣りはこれからという夕方6時近く、もっと釣りに行っていただきたかったので声を掛けると、皆さん口をそろえて「もう、十分釣りました。明日でいいです。」とのことで、今日はロッドをしまうことにしました。時間も7時を過ぎ、暗くなってきました。明日は、この釣行のハイライト、滝の高巻きが待っています。疲れを残さないように、皆さん早めに寝袋に潜り込みました。


発達したヒレは、#2のロッドを大きくしならせ、藤田さんを困らせました。岩の下に潜られなくて一安心。
 


大きな焚き火を囲んで、夕食を食べました。今日出会った魚達を思い出しながら、話も盛り上がります。

「型のよいヤマトイワナが次々に」(2日目)

  2日目は、朝5時起床。あたたかいうどんで朝食を済ませ、テント場を後にしました。しばらく歩くと、目の前にひとつ目の滝が出現。ザイルを結び合い、難なく登り切りました。ここから上流へ進むふたつ目の滝までは、次々に型のよいヤマトイワナが顔を出してくれるポイントです。早速キャストしてみると、落差20mはある2番目の滝の手前で、大きなヤマトイワナにヒット。金色に輝くその姿は、感動するほどの美しさです。そしていよいよ大滝を高巻きする時がきました。ルートが屈折しているので、2回に分けて登りました。赤いザイルをハーネスに結びつける手に力が入ります。下をみると極端に恐怖心が強くなるので、上だけを目指し、ひとりずつ登攀しました。


流れが岩壁にぶつかり、壁にそって緩やかな筋ができていました。そこに狙いを定めてキャストする藤田さん。
 


あまりにも美しいヤマトイワナに感動し、記録に残そうと写真におさめる藤田さん。

「苦労してもまた来たい」(2日目)

  ここから上流も、さらに多くの魚が潜んでいるのですが、ゆっくりしていると日が暮れてしまいます。急ぎ足で釣り上がり、最終地点に到着。簡単な昼食をとりながら成田さんと藤田さんは、帰り道を眺めています。心臓破りの斜面を眺めれば眺めるほど、驚きをかくせない様子でした。さあ、いよいよ登りです。とにかく急。場所によっては薮こぎもあり、手足を使って這いずるように登ります。道なき道を息を切らしながら歩くこと数時間、ようやく道に出ることができ、キャンプ場に戻りました。御嶽を望めるお風呂に入りながら、「こんな苦労をしても、あの魚達を見られてよかった。また、来たいね」とこれまでの釣行の話で盛り上がりました。美しいイワナ達が潜む、私たちのマル秘の源流がいつまでもあることを願わずにいられません。

レポート:南乗鞍キャンプ場 教室担当 播摩 和之



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