「とうじ蕎麦打ち」教室

キャンプ場がある高根村の日和田地区では、気候が冷涼で米が育たない場所ゆえにはぐくまれた食文化があります。その代表的なもののひとつに「蕎麦」があります。この地域では日常的に食べられるうちに、つなぎを使わない蕎麦粉100％のみで打つ技術を生み出しました。ちょっとしたコツを覚えれば誰にでも打てる10割蕎麦は、風味豊かで、そば本来の味を楽しめます。さらに注目すべきは、この地域ならではの独特な食べ方です。まず混じりけなしの蕎麦をさっと茹で、とうじかごと呼ばれるかごへ茹でたての蕎麦を一口程度入れます。そしてあつあ つのだし汁（干し椎茸たっぷり）の中に投じ、椀に移して食べます。このアイディアは、昔、貴重な材料で作っただし汁を、蕎麦で濁らせ ないためではないかと、講師の中山志づゑ先生はおっしゃっています。皆様がいらっしゃる10月中旬には、蕎麦のかり入れは済んでいること と思います。ぜひ香り、味ともに抜群な新蕎麦を打ってみませんか。