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アウトドア教室レポート2001


MUJIアウトドアクラブ主催
アウトドア教室レポート No.1

教室名: 「ワカサギ釣り」
開催日: 2002年2月9日(土)
 毎年ご好評をいただいております冬の風物詩「ワカサギ釣り」教室を今年も開催いたしました。場所は、昨年同様ワカサギ釣りのメッカ群馬県赤城大沼。参加者の皆さま、まだ日も昇っていないというのに受付時間前からすでに準備万端、待ちきれないといった様子。予報では、雨も心配されましたが、青空も見え始め、なかなかの釣り日和の中で教室を始めることができました。

 早朝、ワカサギ釣りシーズンを迎えた赤城大沼には、すでにイモムシを連想させる防風テントの姿がちらほら。私たちより先に「穴釣り」を楽しんでいらっしゃる方の姿がありました。氷上というと皆さんツルツルと滑るアイススケートリンクのような地面を想像しがちですが、雪に覆われた湖面はどちらかというと広大な雪原といった方が近い感じです。そして、その雪原のような湖面には、色とりどりの防風テントがとても映えます。
 この日の気温はマイナス5度前後。氷上は風が強いため体感温度はさらに2、3度低く感じます。それでも、例年のこの時期に比べると5度以上も高い気温です。講師の曽山さんも「今年は暖かい方だよ」とおっしゃっていました。しかし、都会生活に慣れてしまった私や参加者の皆さまは完全防備。中には七輪を持参してきた方もいらっしゃったようです。
 
氷上は風が強く吹き、体感気温がさがるため、防風テントは必需品。写真は透明なテントだけですが、他にもいろいろカラフルなものがあります。
 
 さて、早速「穴」をあける作業です。専用のスクリューで、厚さ50cm程の氷に穴を開けます。このスクリューは、氷を掻き出せるよう、先が特殊なドリルになっています。
 穴があいたら、先生から釣り方を教わり、実釣開始です。防風テントの中で長さ40cm程のパスタ麺のような竿を上下に柔らかく動かし魚を誘います。ワカサギ釣りは手先、竿先に神経を集中させ微妙な“アタリ”を見極める繊細な遊びです。皆さま、当初はアタリにタイミングが合わず、なかなか引き上げることができずに苦戦していた模様でした。私自身も、なかなかワカサギを釣りあげることができず、サシ餌(ハエの幼虫ウジ)を代えたり、誘いのタイミングを変えたりしながら次のアタリを待っていました。するとその時「きたっ!」というカメラマンの宮城さんの声が聞こえたのです。興奮する気持ちを抑えつつ、宮城さんがゆっくりと糸を手繰り寄せてみると、穴の中から待望のワカサギが。その透き通るような魚体は2年程成長した立派なもので、思わず「とてもおいしそう…」と言ってしまいそうになりました。しかし、実際にはまだまだ大きなものも。ワカサギは大体1年で成熟し、産卵して死ぬのですが、中には2年以上生き、全長15cm程にまで成長するものもいるのです。周囲の皆さんにもこの声が聞こえたのか、ますますやる気になり、夢中になって釣りを楽しんでらっしゃいました。
     
 
ワカサギ釣りには絶対に欠かせない「穴」。専用の道具を使って、厚さ50センチほどの氷にぐりぐりと穴を掘っていきます。   竿を柔らかく上下に動かしながら、手先、竿先に神経を集中します。微妙なアタリを見極めるのがポイント。
     
 
「きた!」と思ったら、そーっと竿を引き上げ、ワカサギがつれたかどうかを確認します。この時が、一番ドキドキする瞬間です。   釣り上げられたワカサギ。透き通るような魚体がとてもきれいです。
 
 教室の途中の休憩時間には、みなさんに豚汁で身体を温めていただきもらいました。実はこの豚汁、私が前日から仕込んだ手作りのもの。寒さがいっそう味を引き立ててくれたのか、皆さんにとても好評で、作った本人として大変嬉しく思いました。
 テントから出てみると、周りは白く雪化粧した赤城山と突き抜けるように青い空です。そういえば釣りに夢中になるあまり周りの景色を味わう事も忘れていました。活動的に遊ぶのもいいですが、自然の中で何も気にせず、景色を眺めながらゆっくりと時を過ごすのもいいですね。  早朝から時間が経つのも忘れて釣りを楽しんでいると、気が付けば随分日も高く昇り、そろそろお腹も空く時間。早速、釣り上げたワカサギを、天ぷらとから揚げにしていただきました。やっぱり、揚げたては最高。おいしさが寒さで疲労した身体に染み渡ります。このサクサクとした食感は、お店で買ったものでは絶対に味わえません。自分で釣り上げたワカサギなら、なお格別の味です。釣りよりも、むしろこちらを楽しみにしていた方もいらしゃったようです。
     
 
寒い時にはやっぱり温かいもの。皆さまに私の手作り「豚汁」を食べていただきました。   釣ったばかりのワカサギに衣をつけ、てんぷらに。新鮮なワカサギの味は最高です。しかも、自分で釣ったものならなおのこと。
 
天ぷらの他に、から揚げにもしてみました。サクサク、ホクホクで、ほんとうにおいしかったです。
 
 この日は、風が強かったこともあり、釣果のほうは苦戦を強いられたようです。しかし、参加された皆さん思い思いにこのシーズンにしか味わえない冬の風物詩を満喫されてらっしゃったようです。来年もまた皆様のご参加をお待ちしております。もちろん、今回参加できなかった方も次回はぜひご一緒に。
レポート:津南キャンプ場・教室担当 末岡寛隆


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