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アウトドア教室レポート2001


MUJIアウトドアクラブ主催
アウトドア教室レポート No.2

教室名: 「速戦! フライタイイング」
開催日: 2002年2月16日(土)・23日(土)
 まもなく本格的なシーズンを迎えるフライフィッシング。もう釣行の準備はできましたか? タックルのメンテナンス、ヤマメやイワナとの駆け引きを想像しながらフライ(毛鉤)を巻いている方も多いのではないでしょうか?
 今回レポートするのは、フライを自分で作る「フライタイイング教室」。毎年多くの皆さまにご参加いただき、おかげさまでオフシーズン恒例イベントとなった教室です。フライフィッシングをされる方の中にも、まだフライタイイング(毛鉤巻き)の経験はないという方も多いはず。フライフィッシングの楽しみの半分はタイイングにあるといっても過言ではありません。自分で巻いたフライで釣ってこそ本当のフライフィッシングと言えるのではないでしょうか。

 今年は2回に分け開催することとなったタイイング教室。1回目の講師は太田正敏先生(JFF)。会場は、昨年オープンしたばかりの無印良品有楽町。この日は、来店された方にもキャンプ場の事をさらに知っていただこうと、教室と併せて展示会を行いました。2回目は、池袋の良品計画の本社にて。講師にはキャンプ場のフライフィッシング教室でもおなじみの佐藤盛男先生をお招きしました。佐藤先生には、タイイングだけでなく水生昆虫のライフサイクルについても解説していただきました。今回は、その2回目のイベントをレポートいたします。
     
 
無印良品有楽町にご来店いただいた皆さまにも、キャンプの楽しさを知っていただこうと、教室と同時に展示会を開催しました。   第1回目の教室の模様。中央で教えてくださっているのが太田先生です。
 
 自己紹介で始まった教室は終始和やかな雰囲気。遅刻してしまった友野さんに、佐藤先生が「それでは、自己紹介の後に1曲歌ってください」と冗談を言う一幕も。 参加者の皆さまの中には、私と同じようにフライフィッシングの経験はあるもののタイイングは初めての方、もしくは以前に巻いた経験があっても、また基礎から学びたい方など、本当に様々な人が。しかし、自分で作ったフライで釣る喜びを味わうため、先生の言葉に耳を傾けるその顔は、皆さま一様に真剣そのものでした。
 教室は、まずトビケラ、カゲロウ、カワゲラ、ユスリカといった水生昆虫たちの生態と季節ごとの種属の違いなどを説明していただくところから始まりました。そして、それらの昆虫を模して作られたそれぞれのフライの紹介。フライごとに変わるアプローチの仕方。ライズリング(魚が捕食する際に水面に出来る波紋)から判断する魚の捕食活動など、実際にフィールドで役立つ情報をたくさん教えていただくことができ、今まで難解だったことが、嘘のように簡単に感じられました。参加者の皆さまも講習中ずっと首を縦に振ってうなずき、納得の表情でした。
 
佐藤先生の説明に熱心に聞き入る参加者の皆さま。
 
 次に「タイイングの実技」の時間です。一通りツール(毛鉤を巻く際に必要な道具)の説明をしていただき、いよいよ「フライ」を巻く時間です。初めて触れる道具にうれしさ半分、とまどい半分といった方もいらっしゃったようです。まずお手本に佐藤先生にフライを巻いてもらいました。その流れるような手さばきは簡単に見えますが、やってみると手が震え思ったようにはいきません。しかし、先生にコツを教えてもらうと、回数を重ねるごとに完成品が先生が作ったものと比べても遜色ないものに仕上がってきました。
     
 
フライを巻くために使用するツール。見慣れない道具に皆さん初めはうれしさ半分、とまどい半分の様子でした。   タイイングは非常に細かい作業の連続。しかし、一度コツをつかむと意外にすいすいと進みます。
 
 タイイングを始めて半年の菊池さんは、参加者の中でも一番馴れた手つきで、先生のアドバイスをもらいながら新しいパターンのフライに挑戦してらっしゃいました。また、以前にタイイング経験のある和泉さんは今回教わった基本的なパターンのCDC・モスキートに一工夫加えている模様です。気が付くと、皆さん集中しすぎて休憩を取ることも忘れるほど。教室の予定時間を過ぎても、時間を延長して熱中してらっしゃいました。
     
 
新しいパターンに挑戦した菊池さん。先生のアドバイスをもらいながら、真剣な表情でタイイングに熱中してらっしゃいました。   できあがったフライは、まさに、昆虫そのもの。魚がだまされるのも無理はありません。
 
 講習の最後に、先生が「フライフィッシングはそれ自体レジャーとして楽しむ事ができるが、それ以上に自然との一体感を得られる楽しさがある」ということをおっしゃっていましたが、まさにその通り。水生昆虫が棲む環境に目を向けると、川の流れや季節の移り変わり、おのずと自然全体に視野を広げることができるのです。
 このフライタイイングには、自分が見て感じた水生昆虫のイメージを具現化するという「創作」の楽しみがあります。まだこの楽しみに気付いてない方、一緒に始めて見ませんか。コツさえ覚えれば誰にでもできます。きっと新しい発見と喜びが待っていますよ。
 次回は3月24日に開催予定のフライフィッシングファミリーミーティング」で早速自作のフライで釣りにチャレンジしてみたいと思います。そして、その模様もお伝えしますのでどうぞ楽しみに待っていてください。
レポート:津南キャンプ場・教室担当 末岡寛隆


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