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アウトドア教室レポート2002


MUJIアウトドアクラブ主催
アウトドア教室レポート No.7

教室名: 「飛騨テンカラ(和式毛鉤釣り)入門」教室
開催日時: 2002年 6月6日(木)
16:00〜19:00
開催場所: 秋神川(岐阜県大野郡朝日村)
講師: 新井由松氏

 サラリとした風が吹き、若葉の照り映える気持ちよい1日となった6月6日、南乗鞍キャンプ場近くの秋神川において、「飛騨テンカラ入門」教室を開催しました。

 テンカラとは、日本に古くから伝わる独特の毛鉤釣法のこと。その釣法は、シンプルで明快、そして野性味にあふれています。腰を沈め、狙いを定めるその姿は、どこか忍者のようでもあります。しかし、食料を手にするために発達した釣法ですから、なんといってもよく釣れるのが最大の特徴です。
 この「飛騨テンカラ入門」教室に再度ご参加された楠さんは、「沈める毛鉤の流し方をもっとよく知りたい」と、胸を膨らませながら今回の抱負を語ってくださいました。今回も講師は、新井由松先生。秋神川のほとりで生まれ育った、テンカラの大ベテランです。
 集合した時間が、まだ釣りを始めるには早かったこともあって、コーヒーを飲みながら、皆さんと雑談を楽しんでいました。すると、縁側の下を流れる秋神川で魚がライズし始めたのです。

 身支度をし、新井先生の営まれる旅館「白樺」から入渓しました。平日のせいか、釣り人はどこにも見当たりません。楠さんは、早速仕掛けを整え、特製の「飛騨逆さ毛鉤」を糸に結び、ポイントへと打ち込みました。その打ち込み方を見て、新井先生は「その打ち込み方なら安心。絶対に釣れる!」と太鼓判を押してくださいました。そして15分後、先生の予言は見事的中! 楠さんは、朱点をちりばめた美しい魚体のアマゴを釣り上げたのです。テンカラを始めて間もない頃の楠さんは、打ち込んだ毛鉤が見えなくて困ったそうですが、今日はしっかりと行方を目で追うことができ、手応えを感じたそうです。

 

   
 
新井先生が、楠さんの仕掛けなどを点検します。   教室開始後、すぐに手にしたアマゴ。美しいパーマークが浮き上がっていました。

 

   
 
新井先生も太鼓判を押した見事な毛鉤の打ち込み方。   先生のお手並み拝見。左手でバランスをとり、忍者のようにポイントへと忍び寄ります。
 
 テンカラは、何度もポイントを移動し、「足」で釣る釣法です。新井先生は、川に迫り出した柳の木の下、堰堤から流れ出す泡の中、そして流心など、次々とポイントを指差し、どういう所に魚が潜んで餌を待ちうけているかを教えてくださいます。そんな先生の指示に従い、沈める毛鉤を操作し、色々な場所から魚を誘いだすことに成功した楠さんは、わずか4時間たらずのうちに、イワナやアマゴを7匹も釣り上げました。

 

   
 
「あそこに流してみて」的確にポイントを指示します。   楠さんを後ろから見守る新井先生。「そうそう、瀬尻から攻めてみて!」。

 

本日、一番大きかったイワナ。体長25〜26cmでした。
 
 夢中で毛鉤を打ち込み続け、気が付くと、すでに夜の8時近く。楽しい時間を与えてくれた魚たちや自然に感謝して川を後にしました。まだまだ続く毛鉤釣りのベストシーズン。絶好調の秋神川で、みなさんも毛鉤釣りを楽しんでみませんか。
レポート:南乗鞍キャンプ場教室担当 播摩 和之


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