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キャンプ場最新情報 2002 掲載日:2002/05/24

南乗鞍キャンプ場 動植物最新情報NO.2

 

 南乗鞍キャンプ場にも山菜のシーズンが到来しました。場内には「フキ」や「ヨモギ」、「ワラビ」といった人気の山菜たちが続々と出ています。それぞれの山菜は、採るのはもちろん、ご飯のおかずとしてもおいしくいただくことができるんですよ。そこで今回は、キャンプ場とその周辺で旬な山菜を、おいしくいただく調理方法や保存方法を交えながらご紹介します。

 
  フキ
子ノ原高原全体にかけて生えています。もちろんキャンプ場各所にも点在しています。現在から梅雨明けまで見ることができます。
   
 
丸く大きいフキの葉
 
フキノトウの横に生えるフキ
   
   フキノトウが開き真っ直ぐに伸びて花を咲かせた後、地面の周辺に茎が伸びて丸い葉を開きます。フキを探す時は、フキノトウが開いた周辺を見れば良いので簡単です。
   
  この「フキ」には成長の段階ごとに、おいしい食べ方があります。
   
 

1.

天ぷら
 
食べ頃 茎が伸び出し、先端の葉が5cm〜10cm以内ほどの時
作り方 先端の葉を採取。自然のキレイなものなら水で洗うこと
なく手でさっとホコリをはらう。たかが葉っぱだけどこれがまた非常に美味い。出来るだけ衣を薄くすれば、カリッと揚げることができます。
   
2. キャラブキ(佃煮)
 
食べ頃 茎が成長しきる前(30cm〜50cmほど)
作り方 茎の根元から採取し、約5cmずつにカット。水にひたしてあくを抜き、油でよく炒めます。最後にかつおだしの様なもので、くつくつと煮詰める。この時に焦がさない様に注意してください。
   
3. 保存食として
 
作り方 湯を沸騰させ、成長した茎をさっとゆがく。皮をむき、漬物たるに入れ、たっぷりの塩で漬け込む。こうすると1年以上は楽にもちます。食べる時には、また湯でさっとゆがいてから水につけてもどして、お好みの味付けでいただけます。


  ヨモギ
子ノ原高原全体で採れます。キャンプ場内では、センターハウスの周辺でたくさん見ることができます。
   
 
たくさん生えたヨモギ
 
ギザギザが特徴の葉
   
   春の訪れを告げるヨモギは有名な山菜ですが、最近は摘む人が少なくなりました。このヨモギは乾燥させて風呂に入れたり、煙草のように吸って喘息の薬にしたりとさまざまに利用されていました。
   
  ヨモギのおいしい食べ方をご紹介します。
   
 
1. 天ぷら
 
食べ頃 ヨモギが若い葉の頃
食べ方 さっと揚げて天ぷらで。ヨモギの香り漂い、さくさくと美味い。何でも天ぷらと思うかもしれませんが、ほんとに美味いものは美味いのです。
   
2. ヨモギ餅
 
食べ頃 春先の新芽を摘み採り、さっと湯でゆがき天日で充分に乾燥させます。湿気に注意して保存すればいつでもヨモギは使え、ヨモギ餅を食べることができます。
食べ方 保存しておいたヨモギをさっと湯がいてもどし、水につける。充分に水気をきり、餅つきの時に(八分ほどついたころ)入れて合わせれば、ヨモギ餅のできあがり。


  ワラビ
子ノ原高原の随所で見ることができます。キャンプ場内でも採ることができます。採れ頃は現在より5月下旬から6月上旬です。
   
 

顔を出したワラビ
 
保存用として重宝された
干しワラビ
   
   ここ子ノ原高原は、知る人ぞ知るワラビでは有名な場所なのです。干しワラビは、昔、長い高根の冬を越すための大事な保存食のひとつでした。今では高根村の冠婚葬祭には、必ずワラビが飾られます。
   
  干しワラビの作り方とともに、どのように越冬用に用いたかを紹介します。
   
 
1. 干しワラビ
 
作り方 採取したワラビを出来るだけ早く、沸騰した湯でさっとゆでる。そのまま天日干しで1日半ほどで最初の3分の1ほどにも小さく針金のように細くなります。
食べ方 食べる時には3倍くらいに戻るので、計算しながら湯の中でゆっくりとゆでる。そのうち元の太さほどに戻れば、湯から引き上げて今度は冷たい水で最低1日はつけておきます。時々水を入れ替えてやります。あく抜きもでき、好きな味付けで食べられます。
   
   採るのはもちろんですが、食べ方や保存方法を知るともっと山菜採りが楽しくなると思います。大自然の恵みを、ぜひキャンプ場で満喫してみませんか。皆様のご来場をお待ちしております。
 
次回は5月31日(金)にお届けする予定です。
 
※写真はすべて5月12日(日)に撮影。

レポート:南乗鞍キャンプ場スタッフ 小林 由和



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