研究テーマ

みなさんのご意見からもう1案

1 みなさんのご意見からもう1案

「生活動線から『くらし』を見直す」プロジェクト1「洗う・干す・アイロン・しまう」を考えるに、たくさんのご意見をいただき、ありがとうございました。
みなさんからのご意見は、「洗濯動線を合理化したい」ということだけでなく、洗濯の一連の家事を行う際に「家族から孤立したくない」「家族と常にコミュニケーションをとりたい」というものが多かったのがとても印象的でした。

[提案1]和室でアイロンタイプ
アイロンをかけながら家族と一緒にTVを見たり、会話ができること。さらには子供たちと一緒に洗濯物をたたんだりと、家事と家族の団らんがつながる点が好評でした。
[提案2]サンルームタイプ
洗濯物を物干しスペースへ移動させる際に他の部屋を通りたくないのでこれが良いといったご意見や、サンルームを「家事をするための一番居心地のいい場所に」といったご意見もありました。
[提案3]浴室で室内干しタイプ
浴室に窓があるため換気をしやすくて良いといったご意見や、バルコニーと近いため天日干しと室内干しの分けをしやすい、などのご意見がありました。
[提案4]キッチンとサンルームが隣合わせタイプ
家事の主な活動場所であるキッチンが家事動線の中心にあるのが良いといったご意見や、キッチンはできるだけ日当たりを良くしたいといったご意見がありました。

最終的には[提案1]和室でアイロンタイプが一番使いやすそうというご意見が最も多かったのですが、その一方で、クローゼットと室内干しの場所が一緒なので湿気が気になるといったご意見もいくつかいただきました。
そこで、みなさんからいただいたご意見をもとにこの間取りを見直し、もう1案考えてみました。

まず、湿気の問題の解決策として、和室の外側に縁側を設けました。普段は縁側ですが、換気扇と取り外し可能な物干し竿をかけられるようにすることで、室内干しスペースとしても使用できます。また、光は通しますが視線はさえぎる障子の特性をいかし、洗濯物を隠すことが可能です。

大型の家族共用クローゼットは、家事の効率化を図れると共に、親子の洋服の共有などがしやすく、忙しい父親も子供の成長や洋服の趣味を毎日知ることができるようなコミュニケーションの場としても役立ちそうです。

和室はリビングとひとつながりにすることができるので、アイロンがけをしながら家族と一緒にテレビ観賞や団らんが可能ですし、子供に家事を見せたり手伝ったりしてもらいやすい場にもなります。

「リビングのつながりに予備室として和室」というのはよくある手法ですが、なんだかあまり使わない部屋になってしまった...という話をよく聞きます。和室を予備室ではなく、主寝室としてはもちろん、とりこんだ洗濯物の一時置き場やたたむ作業スペースとして、アイロンをかける場所として、洗濯動線の一部として取り入れることで、和室が本来持つ多目的性がいかせるようになったと思いますが、いかがでしょうか。

「洗う・干す・アイロン・しまう」をみなさんと一緒に考え、ご意見をいただくことで多くの発見がありました。あらためて、たくさんのご意見をありがとうございました。 次回、「生活動線から『くらし』を見直す」プロジェクトの第2回は、「洗面・洗顔・着替え・トイレ」について考えてみます。ご期待ください。

プロジェクトのステップ

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