いよいよデビューです
生まれたばかりの赤ちゃんと、お世話をするお母さんが気持ちよく過ごせることを目指して始まった新生児肌着プロジェクト。3500人のお母さんと文化服装学院と無印良品がコラボレーションした新生児肌着が、いよいよ7月25日(水)にデビューします。
話すことのできない赤ちゃんが着替えるときにどんなふうに感じているのか、お世話をするお母さんは着替えをさせるときにどのような点が気になっているのか、文化服装学院の宮澤先生と一緒にたくさんの方のご意見を聞き、試行錯誤をしながら開発を進めてきましたが、ようやく商品化することができました。
使う期間は短い新生児肌着ですが、赤ちゃんが最初に身につける衣服なのでお母さんたちの想いもひとしおです。そんなお母さん方のご意見を参考にたくさん工夫を盛り込んだ商品になりました。今回は7月25日(水)にデビューする新生児用肌着のこだわりポイントをご紹介します。
素材
オーガニックコットン100%
3500人のアンケートでお母さんたちが最も重視していたのは肌着の素材でした。その中でも90%以上のお母さんが「綿」もしくは「オーガニックコットン」のものがいいと考えていることがわかりました。今回は「オーガニックコットンが手軽な値段で購入できたらいいな」という声に応えてオーガニックコットン100%の素材にしました。
生地
伸縮性に優れ、赤ちゃんの体型、体格に合わせてフィットするフライス編
フライス編はゴム編ともいい、横方向に伸びる特性があります。また洗濯をするとこの伸びは元に戻ります。このフライス編の特性を活かして、いつも赤ちゃんの体型・体格に合わせてフィットします。またフライス編の伸縮性により、着替えの時に脱がせやすく、着せやすくなっています。
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フライス編生地
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オーガニックコットン100%の素材
設計仕様
1.背中(後身ごろ)に袖の切替が無い仕様
仰向けの体勢で過ごす赤ちゃんの肌への負担が少なくなるように、背中に袖の切替が無い一枚仕立てにしました。そのため赤ちゃんの背中に袖の縫い目が当たることがなくなりました。
また後身ごろと袖が一体になっていることで、背中から袖口に向かってフライス編の生地が伸び、着替えのときに着せやすく脱がせやすくなっています。100人の使用モニタリングでも、特に「脱がせやすい」というご意見を多数いただきました。
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今までの商品
後身ごろと袖が別々なので縫製ラインができます
袖の生地は肩から脇にかけて縦方向に伸びます -
開発品
後身ごろと袖が1枚で仕立てられ袖の縫い目がありません
袖も背中から袖口の横方向に伸びます
2.ゆとりが少ないパターン
余分なゆとりを減らすことで、赤ちゃんが動いたときに、肌と生地の間に起こる摩擦を少なくしました。また寒い季節には肌着の中に冷たい外気が入ってくるのを減らす効果もあります。ただしフライス編の生地が伸びるので、日々成長する赤ちゃんでもラクに着られます。
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今までの商品と開発品を重ねました
後(オフ白)が今までの商品、手前(ブルー)が開発品
ゆとりを減らした分少し小さめの仕上がりです
3.前身ごろの合わせ部分を大きく取り、立体的に縫製
赤ちゃんが元気に動いてもおなかが出にくいように、前身ごろの合わせ部分を大きく取り、さらに「くせとり※」の手法を用いて立体的にして、赤ちゃんの大きなおなかにフィットするように仕上げました。
※くせとり・・・裁断された生地をアイロン操作で成形することにより、平らなパーツを立体的な形状に変化させること
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今までの商品
合わせ部分が浅く平面的な仕上がりでした -
開発品
合わせ部分を大きく取り、立体的に縫製してあるのでふんわりたるみができます
縫製
肌着の縁は3枚仕立てのバインダー縫製
今まで肌着の縁(バインダー)の縫い代は、4枚重ねのバインダー縫製にしていたので約2mmの厚みがありました。今回は3枚重ねのバインダー縫製に変更することで約1.5mmまで薄くなり、肌あたりがやわらかくなりました。
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今までの商品
この部分の縫製は4枚重ねになっており約2mmの厚みがありました -
開発品
3枚重ねの縫製方法に変更することにより約1.5mmまで薄くやわらかくなりました。
結び紐
組み間違えにくい2色使いの紐
紐の内側と外側の色を変え、着替えのときの組み間違いを起こりにくくしました。内側は生地と同じ色、外側はオフ白の2色使いになっています。当初は紐の縁のステッチの色だけを2色使いにする予定でしたが、モニター会でお母さんから「紐の色が全部違ったほうがわかりやすい」とのご意見をいただき変更しました。
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開発品の内側の紐
内側の紐は生地と同じ色になっています。 -
開発品の外側の紐
外側の紐はオフ白の2色使いです
スナップボタン
組み間違えにくい2色使いのスナップボタン
コンビ肌着とグレコロンパスは股部分のスナップボタンを2色使いにし、組み間違いを起こりにくくしました。またコンビ肌着は従来2つボタンだったのを3つに増やし、おむつを出にくくしました。
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今までの商品(コンビ肌着)
スナップボタンが1色で左右2つだけでした -
開発品(コンビ肌着)
スナップボタンを2色使いにし3つに増やしました
いかがでしたか?
新生児はおむつ換えも着替えも頻繁に行わなければならないので、肌着の使いやすさはお母さんにとってとても重要だと思います。お母さんが笑顔で過ごせれば赤ちゃんもリラックスできますよね。この商品は3500人のお母さん、文化服装学院の宮澤先生、プロジェクトにご協力いただきました関係者の皆さんと赤ちゃんとお母さんが快適にすごすために一緒に意見を出し合ってできました。きっと違いを実感していただけるのではないかと思います。
生まれたばかりの赤ちゃんとお母さんが過ごす一生に一回だけの大切な時間が、より快適なものになるように、この新生児肌着が少しだけお手伝いできたなら、プロジェクトメンバーのこの上ない喜びです。ぜひ一度使ってみていただければと思います。また使った感想はぜひ「ご意見パーク」までお寄せ下さい。最後にプロジェクトにご協力をいただきました皆様、本当にありがとうございました。
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- 2012年4月4日 新生児肌着についてのアンケート結果報告
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- 2012年6月6日 新生児肌着モニターアンケート結果報告
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- 2012年6月20日 新生児肌着のモニター会のご報告 前編
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- 2012年6月27日 新生児肌着のモニター会のご報告 後篇
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- 2012年7月11日 開発秘話 宮澤先生インタビュー
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- 2012年7月18日 いよいよデビューです
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- 2012年7月25日 商品発売のお知らせ