MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト
トークイベント「住まいレポーターと確かめる団地の魅力」

※このレポートは、2019年1月14日に無印良品 グランフロント大阪 Open MUJIで行われたトークイベントの模様を採録しています。

豊田
続いて、玄関について。
MUJI×URは、玄関に下駄箱などのない間取りが多いですが、どのように使われていましたか?
アーリー
リンゴ箱を下駄箱代わりにしたところ、ちょうど良いサイズでした。本当はもっとリンゴ箱を積み上げたかったのですが、数がなかったので、ラタンボックスを組み合わせてアレンジしました。
豊田
ベランダについてもご紹介ください。
アーリー
陽当たりの良さがうれしかったです。駅前で苗を購入してゴーヤやオリーブの木を育ててみたり、小さなサイズですが実ったゴーヤを収穫したりして、楽しんでいました。
豊田
さらに暮らしの工夫として、鴨居を上手に使われていた印象ですが、いかがでしょう?
アーリー
鴨居がすごく便利でした。ベランダには屋根がありますが、強風で雨が吹き込んでくることもあるので、そういった日は洗濯物を室内に干していました。その際に、鴨居にハンガーを掛けて服を干したり、布団やシーツをそのまま鴨居に掛けたりしていました。
アーリー
MUJI×URの入居者の方々は、漫画を並べる雑貨を飾る、など、さまざまな鴨居の使い方をされていますよね。僕は身長が180cm近くあるので、最初は頭をぶつけそうになっていましたが、次第に慣れました。
豊田
では、続いて。神戸の落合団地についてご紹介ください。
田宮
落合団地は、神戸の須磨ニュータウンの一角にあります。市営地下鉄・三宮駅から乗車20分ほど、三宮の次に乗降者数の多い名谷駅が最寄り駅です。そこから団地までバスが数多く出ていますが、徒歩でも15〜20分ほどで到着します。
アーリー
こちらの団地も緑が多いですね。同じ緑でも、新千里東町団地は豊かな森のようでしたが、落合団地は遊歩道になった長い並木道が印象的です。この並木道は、団地の中だけでなく、周辺にもつながっているため、街全体が統一してつくられたニュータウンならではの景色だと感じています。車が通らないので、朝はときどきランニングをしていました。清々しかったです。
豊田
トーリーも落合団地に住んでいましたよね。どうでしたか?
トーリー
まさに僕もこの並木道を利用していました。朝の清々しさはもちろんのこと、夜の帰宅時、お酒を飲んでほろ酔い気分の中、イヤホンで音楽を聴きながら歩くのも心地よくて、お気に入りの場所でした。楽しそうに遊んでいる子どもたちと出会うことはあるのですが、人通りはそれほど多くないので、のんびりとした時間を味わえました。
田宮
大阪の新千里東町団地が広場を中央とした囲み型の住棟配置なのに対し、神戸の落合団地はメインストリートとして並木道が団地を横断するように設計されていることが特長ですね。フウの木が植えられているのですが、紅葉の時期はとても美しいです。