研究テーマ

みんなで作ったフットカバー その出来はいかに?!

7 みんなで作ったフットカバー その出来はいかに?!

改良を重ねて出来上がった試作品第4弾。
これはみなさんから多くの意見をいただいて一緒に作ったフットカバーです。
私たちではなく、皆さんに満足してもらえるものになったのでしょうか・・・。
一緒に作ってくれたみなさんに改良品の報告を兼ねて再びホームユーステストをお願いしました。

ここで改良ポイントのおさらいです。

改良①

履き口の裏側全周にダウンストップ(※)を編み込みました。
→脱げにくく、そして履き口やつま先が痛くなりにくくなりました。
また、ずれにくくなったので足を覆う生地の量を少なくすることができ、靴を履いても見えにくくなりました。

(※ダウンストップはゴムのように伸び縮みするポリウレタン糸を芯として、その周りにナイロンを巻き付けた繊維です)

改良②、改良③

つま先部分を幅広にし、編目を大きく伸びやすくしました。
→つま先が窮屈になりにくいので、痛くなりにくくなりました。

ホームユーステスト概要

  • 実施期間:
  • 2014年5月8日(木)~5月15日(木)
  • 対象者:
  • 20~40歳代の女性 60名
    インターネットで行ったフットカバーアンケートにご協力いただいた方の中から42名と、1回目のホームユーステストにご協力いただいた方の中から18名
  • 普段履いている靴のサイズ:
  • 22~25cm
  • 着用時間:
  • 靴を履いて3時間以上
  • 合せる靴:
  • 普段フットカバーと合わせている靴(指定なし)

ホームユーステストにご協力いただいたみなさんには、どこをどのように工夫したものなのかお伝えしていません。

アンケート結果

Q.1 フットカバーを履いていて脱げることはありましたか?

一度も脱げなかった人と、いつも履いているものよりも脱げなかった人を合せると約97%です。多くの女性にとっても脱げにくくなっています。

Q.2 フットカバーを履いていて痛みやかゆみを感じましたか?
つま先と履き口に分けて回答してもらいました。

①つま先

約92%の人が痛みを感じなかったと回答しました。
つま先を幅広にしたことと、編目を大きくして伸びやすくしたことの効果がありました。

②履き口

痛みやかゆみを感じた人を合わせると約12%です。

一般的なフットカバーのアンケート(第3回「知りたい! みんなのフットカバー事情」)では、約20%の方が痛みやかゆみを不満に感じていました。
試作品第4弾はつま先が窮屈にならないようにし、履き口のゴムもきつくならないようにしたため、痛みやかゆみを感じる人が少なかったといえます。

Q.3 靴を履いたときのフットカバーの見え方はどうでしたか?
普段履いているものと比べて回答してもらいました。

普段のものよりも見えなかった人と、普段のものと同じくらい見えなかった人を合わせると60%です。

私たちが試し履きをしたときは、靴からほとんど見えなかったので、見えなかったと回答する人がもう少し多いと予想していました。

この見え方に対してみなさんがどのように感じているのか気になります。見え方についての満足度を聞いてみました。

Q.4 靴を履いたときのフットカバーの見え方は満足ですか?

約77%の人が満足していると回答しています。

前の質問で靴から見えなかったと回答した人は60%でしたが、満足している人はもっと多いことが分かりました。

グループインタビューでも「5mmくらいなら見えてもいい」という意見が出たので、少しなら靴から見えてもいい、と感じている人が多いということですね。

Q.5 脱げにくいフットカバーとして発売された場合、使ってみたいですか?

使ってみたいと回答した方は、約77%もいることが分かりました。

その理由をフリー回答で聞いてみました。

脱げないことやずれないことを理由に挙げている人が、最も多いことがわかります。
脱げにくいことがフットカバーの満足度に繋がり、「使ってみたい」と感じてもらえたことがわかりました。
また、Q.3の質問で痛みやかゆみを感じた人が少なかったことからもわかるように、サイズが合っている/窮屈感がないと回答した人も多いです。

今回のホームユーステストの結果をまとめると次のようになりました

  質問 ホームユーステストみなさんの評価
着用時の快適感 足からの脱げにくさ
痛くなりにくさ
見た目の良さ 靴からの見え方の満足度
  • 足からの脱げにくさ
  • 痛くなりにくさ
  • 靴からの見え方の満足度

この3つは、私たちだけでなく多くの女性にも満足していただけるものになりました。
みなさんと一緒に改良してきたフットカバーはついに完成です!

ホームユーステストにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

次回は、フットカバーの試作や設計を引き受けてくださった吉谷靴下株式会社の向井さんと藤原さんにお話しを伺います。
度重なる試作のお願いにも快く引き受けてくださったお二人にフットカバーのこと、開発中の思い、今回の完成品ができるまでの苦労したことを聞いてみました。