研究テーマ

心地良さのわけ② ─直角靴下は心地良い?─

4 心地良さのわけ② ─直角靴下は心地良い?―

無印良品と共同研究先の奈良県工業技術センター・辻坂博士がまず行ったのは、「足なり直角靴下」と「直角ではない120度の靴下」の履き心地を比較することでした。

前回導き出された「直角靴下の心地よさ」のキーワード、「ズレ落ちない」や「締め付けない」を、120度の靴下と比較実験をして証明しようというのです。

奈良県工業技術センター・辻坂博士の元で行われた実験は、次の手順で行われました。

  • ①被験者は直角と120度の靴下を片足ずつに着用する。
  • ②足首にかかる圧力をセンサーで測定する。
  • ③靴下の口ゴムの位置を脚にマーキングする。
  • ④サイクルマシンを時速18kmで2分間こぐ。
  • ⑤靴下のズレを測る。
  • ⑥履き心地についてのアンケートを記入する。
  • ⑦左右を入れ替えて③~⑥を繰り返す。

この実験は、編み方や丈の異なる7種類の靴下で直角タイプとそうでない靴下のサンプルをそれぞれ作成して行いました。履き心地の良さを追求するための地道な作業です。

実験の結果から、どのタイプの直角靴下も、そうでない靴下と比較して「足首部分の締め付け圧力が少なくてもフィット感がありズレ落ちにくい」ことがわかりました。※
心地よさのわけが数値でも証明されたのです。

「靴下」の着用評価

使用アンケート

測定結果(ずり量と締付け圧力)

※直角靴下とそうでない靴下の測定結果の比較については、出てきた数値の単純な比較ではなく、その差に意味があるかないか、偶然ではないかを統計的に処理して有意性を判断しています。
判断する時には、実験のサンプル数、平均値などのデータを使います。
その結果、数値の違いには、偶然でなく何らかのわけ(原因)があることが統計的に示されました。

お答えします

プロジェクトスタート以来、多くのみなさんから、足なり直角靴下に対するご意見、ご要望をいただきました。ありがとうございました。
代表的なご意見、ご要望について、開発担当者よりお答えします。

小さいサイズ/大きいサイズをつくってください。

  • 足なり直角靴下が履きたいけれど、サイズがありません。私は22.0cmです。通常の22-24cmでさえ余るのに、23cmのは無理です。小さいサイズも作って下さい。
    (あったらいいな!ご意見箱より)
  • 「足なり直角靴下」について_私はサイズが小さいので 22-24cmサイズを作って欲しいです。デザインとか素材とかが良いので履いてみたいのですが_23からのサイズではかかとが余ってしまいます。いつも店頭で商品を手にとり思案。買わずにいます。小さいサイズ作ってください。どうか宜しくお願いします。
    (あったらいいな!ご意見箱より)
  • 足なり直角靴下について...足のサイズが大きい(25.5cm)ため、女性用だとかかとが前にずれてはけませんでした。男性用を見ているのですが、買いたいと思うデザインがあまり無いです。男性用でデザインが増えるとうれしいです。
    (あったらいいな!ご意見箱より)
  • 皆様の熱いご要望にお答えして、婦人の小さなサイズ(22-24cm)、大きなサイズ(24-26cm)つくります!
    まだ全ての商品でとはいきませんが、10月からネットストア限定で販売いたします。もうしばらくお待ち下さい。

※紳士のサイズについて
紳士についても大きいサイズのご要望をいただいていますが、こちらは現在、店舗およびネットストアで全商品「24-26cm」、「26-28cm」の2サイズで販売しています。どうぞ、ご利用ください。

つま先がきつい

  • 足なり直角靴下のつま先が窮屈で、いつも外反母趾になってしまうんじゃないかとひやひやしています。他で購入する靴下にそこまでの感覚はないので困ります。
    (あったらいいな!ご意見箱より)
  • 今回のリニューアルで、つま先のきつさに対する改良も実施しました。