靴下ができるまで③-こども直角靴下
無印良品は、こどもの靴下も「直角」です。
直角靴下のはき心地よさを、こどもの足にも──という思いから開発を始め、デビューしたのが2011年春。この秋、さらに改良を加えて、新しい直角靴下が発売されました。
おとな用の直角靴下をつくっているのだから、こども用の直角靴下も簡単に作れるはず。そんなふうに思われがちですが、発育途中のこどもの足は、おとなの足とは基本的に異なるもの。こどもの直角靴下ができるまでには、おとな用とはまた違った苦労がありました。
今回は、こどもの直角靴下ができるまでと、リニューアルのポイントをご紹介します。
こどもの足は小さく細いので、靴下の履き口も小さく、おとなと同じ編み機を使うことはできません。
担当者はまず、直角靴下が編める特殊な編み機の中から、小さい口径が編める機械を探すところから始めました。そしてさらに、集めた機械を無印良品の直角靴下が編めるように改良していきました。
直角靴下の特長は大きな「かかと」ですが、発育途中のこどものかかとは、おとなほど発達していません。そのため、あまりかかとを大きくしすぎると、余ってしまいます。
そこで、一目、また一目と編み目の数を増やしながら、ゴアラインと呼ばれるかかとの成形線の長さを調整し、ちょうど良いかかとの大きさになるように検証していきました。
通常、試作は2~3回で終わるものですが、この直角靴下では10回を超えました。
こどもの直角靴下も、おとなの靴下同様、工場の技術者の協力が欠かせません。こどもの靴下の製造工場は中国ですが、試作品が出来ると工場のスタッフの子供に履いてもらって意見をもらうなど、参画意識をもってもらう工夫もしました。
そのように進めることで、工場のスタッフから改善案が出てくるなど、良い形で進めることができました。
この春のデビュー時には、直角靴下の掲載されたこどものカタログが工場のスタッフにも配られ、皆とても喜んだということです。
この秋のリニューアルでは、かかと部分とつま先部分に伸縮性のある糸を使うことで、つま先とかかとの補強もしながら、よりフィット感を高めています。
さらに、足底部分の滑り止め材を改善したり、お名前欄を口ゴムの裏に移動するなど、こどもの靴下ならではの新しい工夫を随所に盛り込みました。
こども靴下ならではの工夫を加えながら、これからも進化していく無印良品のこども直角靴下。まずは、リニューアルした新しい靴下をお試しください。
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