高知県土佐市が発祥の地である「土佐文旦」は、グレープフルーツにも似たさわやかな香りが特徴です。剥いたときの果汁が少ないのでパサパサした印象ですが、粒が大きく見た目以上にジューシーであっさりした味なので、大玉でも一人でぱくぱく食べられます。
土佐市の産地を訪ねました
土佐文旦はレモンや柚子同様、水はけの良い斜面で作られています。私達が見に行った畑は、軽自動車が一台通るのもやっとの道をあがっていったところにありましたが、まっすぐ立つのも大変なくらいの急斜面でした。這いつくばって上るのがやっとの斜面で、生産者の方は下草刈り、受粉作業、収穫作業…といった作業をされています。
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追熟(ついじゅく)
土佐文旦の作り方の大きな特徴が「野囲い」とも言う、「追熟」の工程です。
「追熟」とは収穫してから一定の期間を置くことで、味に甘みを増したり、果肉を柔らかくしたりすることを言うのだそう。土佐文旦も他の柑橘類と同様に寒さに弱いため、霜が降りる前の12月中に収穫をしてしまいます。
収穫後すぐに出荷しても酸味が強すぎて食べられないため、出荷まで1~2ヶ月寝かしておきます。畑に囲いをして文旦を入れて、上から藁をかぶせることで冷たい外気温から文旦を守っています。こうして寝かすことで、酸味が落ち着き、糖度がのってくるのだとか。出荷のピークは1月末から2月末くらいまで。県内のスーパーでは家庭用の袋に入ったものから箱に入った贈答品までたくさんの「土佐文旦」を目にすることができます。冬の高知では食後の団欒には欠かせない果物なのです。
 ↑このように、畑の中で「追熟」させます
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土佐文旦を使ったメニュー
Café & Meal MUJI では、この土佐文旦のおいしさを知っていただきたいと思い、デザートだけではなくデリにも土佐文旦を使っています。しゃきしゃきの大根と土佐文旦の果肉を使ったドレッシングをあわせた「土佐文旦と大根のサラダ」や、シンプルなオーブン焼きにフレッシュ感のあるソースをかけた「鶏とポテトのオーブン焼き」。土佐文旦を使った春色のデリを、ぜひご賞味ください。※土佐文旦を使ったデリはCafe MUJI各店では販売しておりません。あらかじめご了承ください。
鶏とポテトのオーブン焼き
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