敷地内の充実ぶりと、市街地への行きやすさが共存
白鷺団地

南海電鉄高野線の「白鷺駅」から線路に沿って歩くと、ほどなく「白鷺団地」が見えてきます。その敷地に入ると、車道と分離されたタイル敷の歩道が伸びています。ゆったりとした間隔で、住棟が配置された中をさらに進むと、要所には手すりが設けられており、ご年配の方などにとっても、安心して移動できる環境になっていることに気づきます。

駅から徒歩で10数分、団地の中心部と言える集会所や管理事務所が集まる広場に到着します。集会所の隣には、スーパーマーケット「サンプラザ 白鷺店」が、そして、隣の住棟の1階には郵便局が入っており、生活に必要な物事の多くを済ませることができる環境が整っています。「街中にあるのに、静かな環境が気に入っています。団地内にスーパーがあるし、少し足を伸ばせば、他にもスーパーやホームセンターがあるので便利ですね。長く住んでいますけれど、気さくな方も多いし、いいところですよ」

広場に設けられたベンチで、ご友人と談笑していたシニア世代の女性は、団地のことをそう紹介してくれました。

こまめなリニューアルや改修が生み出す「心地よさ」

「白鷺団地」は、昭和30年代後半から40年代はじめに建設された、42棟1,421戸の団地です。近年は、リノベーションや緑化計画、屋外共用部分の改修なども行われており、敷地内は白を基調とした4階、5階建ての住棟が並んで、すっきりとした雰囲気に統一されています。

手入れされた緑も豊かで、春には歩道ぞいに桜が咲き誇ります。余裕ある住棟の配置が、空を広く感じさせることも相まって、団地内を散歩する方が多いのも納得の「心地よさ」があります。

団地の名称は、田園が広がっていた時代、白鷺が群れをなしていたことが由来です。今も、住棟や案内板には、白鷺をモチーフにしたイラストが描かれ、往時をしのばせます。

ちなみに、少し足を伸ばせば、世界遺産にも登録された「仁徳天皇陵(大仙陵古墳)」をはじめとする「百舌鳥・古市古墳群」も点在しており、悠久の歴史に触れる時間も楽しめそうです。

教育施設も公園も数多くある子育てしやすい周辺環境

地内にはプレイロット(小公園)が点在しているほか、近隣には「白鷺幼稚園」や「白鷺小学校」といった教育施設、遊具やグラウンドがある総合公園「白鷺公園」もあり、子育てにも適している地域です。

「小さな頃は団地の公園でよく遊びましたし、白鷺公園は今でも行きます。あと、大きくなってからは、駅が近く、街に行きやすいところが嬉しいですね」。この団地で生まれ育ったという若い女性は、そう話してくれました。

大阪の中心地まで約30分の「なかもず駅」も利用可能

彼女の言葉通り、大阪の中心地を走る、Osaka Metro御堂筋線の始発駅「なかもず駅」まで、白鷺駅からひと駅(要乗り換え)、自転車を使えば起伏の少ない道を10分程度で行けます。

なかもず駅からは、ビジネスの中心地「本町駅」まで約30分の乗車で行ける上に、駅の周辺は金融機関や病院も数多くあるというアクセスの良さも、この団地の魅力のひとつ。近隣にある大阪公立大学の学生をはじめとする若い世代も、多く住んでいることもうなずける便利さを持ったエリアです。

「若い方たちもいますし、さまざまな年齢や家族構成の人にとって、住みやすいところだと思います」お話を伺った住人の方々は、そう口をそろえます。「白鷺団地」は、敷地内の設備の充実ぶりと、外へのアクセスのしやすさが共存した、一人ひとりのニーズに対応できる高いポテンシャルを持った団地と言えるでしょう。

※取材日(2022年12月)時点の情報になります