持続可能な街づくりが進み、利便性がさらに向上
藤山台団地

愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンは、日本三大ニュータウンのひとつとして知られています。7つの街からなる広大なエリアは、教育施設や商業施設、病院などがそろっている上、最寄りの「高蔵寺駅」から、JRの快速を利用して約27分で名古屋駅に到着する便利さが魅力のひとつで、1968(昭和43)年の入居開始以来、高い人気を保ち続けてきました。

丘陵地の広々とした空間で、安心して暮らせる街

「藤山台団地」は、「高蔵寺駅」から名鉄バスで約10分のところに広がるエリア。

高蔵寺ニュータウンとして最初にできたところで、十分な間隔をあけられた住棟が並び、豊かな緑に彩られた広々としたスペースの中を縫うように、歩行者専用道路が設けられています。

街や、名古屋の市街地も望めるような景観の良さも、この団地の特長です。 「丘陵地に広がっているので、自然災害への不安が少ないところがいいな、と感じています。団地内には緑も多いので、天気の良い日はこうやって外でのひとときを楽しんでいます」。団地内の公園で、読書していた女性は、そう語ってくれました。

教育環境が充実、街ぐるみで子育てを支える意識

「藤山台団地」は教育環境も整っています。エリア内には、藤山台保育園、藤山台小学校、藤山台中学校などがあり、近隣にも幼稚園から高校まで、さまざまな教育施設がそろっています。

藤山台保育園は、2023(令和5)年の4月に新園舎が完成したばかり。園児たちが活発に動き回れるような工夫が随所に凝らされた作りで、団地を訪問した際も、園のそこかしこから、子どもたちの歓声が聞こえてきていました。

藤山台小学校は、2016(平成28)年に近隣の小学校3校が統合して開校しました。こちらも生徒たちが快適な環境で学べるための心くばりがされています。さらに学校を支援する地域の方々と学校をつなぐ場として「学校地域連携室」が校舎内に設けられています。子どもたちの成長を地域で支えようという思いのもと、多様な活動の拠点として活用されています。

「子どもを連れていると、気軽に声をかけてくださる方も多くて、安心できる街です。ショッピングも不便なくできますし、教育施設も充実しています。私たち子育て世代にも住みやすいエリアだと感じています」。そう話してくれたのは、「グルッポふじとう」で、就園前のお子さまとお昼ごはんを食べていた女性です。

様々な世代が集える施設で「長く暮らせる」街へ

「藤山台団地」のエリア内にある「グルッポふじとう」は、旧藤山台東小学校の施設をリノベーションして2018(平成30)年にオープンした多世代交流拠点施設です。懐かしさとモダンさを共存させた建物には、図書館、児童館、コミュニティカフェ、地域包括センターなどが入っており、地域にお住まいの方々が気軽に利用できる場所として愛用されています。

同施設は、2016(平成28)年に、春日井市が策定した「高蔵寺リ・ニュータウン」計画によってつくられました。高蔵寺ニュータウンが、ほっとできるふるさとでありながら、新たな価値を提供し続ける“まち”であり続けるため、という理念にのっとって、いくつものプロジェクトが進められています。

2024(令和6)年には、同じく「藤山台団地」エリアにある旧西藤山台小学校を整備して、商業、飲食から健康、医療、福祉といったサービスを提供する複合施設が完成する予定です。幅広い世代の方々にとっての生活の利便性はもとより、地域としての魅力もさらに向上することとなりそうです。

「子どもの頃からこのエリアに住んでいますけれど、とても住みやすいところです。最近は、誰もが気軽に立ち寄れるところも増えていますしね。あと、近くには、昔ながらの喫茶店などの素敵なお店もたくさんあるんですよ。若い世代の方々にも、おすすめできる街です」。「グルッポふじとう」で、お昼休みをとっていた女性は、笑顔でそう語ってくれました。

※取材日(2023年7月)時点の情報になります