MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト
団地リノベーション完成 ここだけの話 2016
※このレポートは、2016年1月11日に光が丘パークタウン集会所で行われたトークイベントの模様を採録しています。
パネリスト:
豊田 輝人氏
「無印良品の家」商品開発担当。
無印良品の家を中心に、マンション・戸建分譲・リノベーションなど、無印良品の住空間新プロジェクトにも携わる。
- 豊田
- みなさんこんにちは。MUJI HOUSEの豊田です。このプロジェクトでは設計を担当しています。設計者の視点から、「ここだけの話」を説明できればと思っています。
MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは今年で4年目を迎えました。4年間を振り返って、新たなことも踏まえ、今日はさまざまな事例を紹介しようと思います。
まず、UR都市機構と 無印良品が出会ったのが2012年。URは団地を通したライフスタイルを、無印良品は生活美学の専門店として商品を提案してきました。両者が出会い、新たな暮らしのスタンダードをつくるプロジェクトができないかと思ってスタートしました。
URは住宅公団。戦後住宅が大量に必要になり、たくさんの住戸を提供してきました。今では約75万戸の賃貸住宅を管理する、日本最大の大家さんです。
昭和30年代は中層階段室の団地をたくさんつくっていました。
- 豊田
- 団地ができる前は床にちゃぶ台を置いて暮らしていたのが、団地ができてからは「ダイニングキッチン」が開発されます。食べるところと寝るところを分けましょうという提案をし、普及してきました。
昭和40年代から徐々に団地は高層化してきます。
プロジェクトへの思い、考え方
団地の暮らしの良さを大切にする
光が丘パークタウンは広大な公園があります。団地は近くに豊かな緑が多いことが特徴的です。最近のマンションでは敷地の制限があり難しいのですが、だいぶ前に建てられているということ、また、まちづくり全体を考えて設計されているので、非常に環境を考えられた団地になっています。
- 豊田
- 棟の間にゆったり空間があるので、光と風が非常に通りやすい設計になっているのが特徴の一つです。
- 豊田
- 中央に光が丘公園があり、東京ドーム約13個分の広さを誇ります。光が丘公園東側に、ゆりの木通り北などの団地があり、地下鉄赤塚駅・下赤塚駅に近く、非常に環境が豊かで、バーベキュー、野球、マラソンなど、誰もが身近にアウトドアを楽しめるような街になっています。
プロジェクトへの思い、考え方
古いものを見直して暮らす
団地ができた当時は、最初から備え付けのダイニングテーブルを設置していました。世の中になかったので、備え付けにして貸し出ししていたとのこと。ただ引越しをする際はもっていかれないように、チェーンをつけて工夫されていたそうです。