MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト
団地リノベーション完成 ここだけの話 2017

※このレポートは、2017年1月7日に多摩ニュータウン永山団地集会所で行われたトークイベントの模様を採録しています。

豊田
これまではMUJI×URで取り組んできた団地リノベーションの取り組みについて話をさせていただきましたが、ここからは住まいのレポートについてご紹介していきたいと思います。
よいものは大切に受け継ぐ、住む人の自由度の高い住まい。新築にはない、温かみのある団地の味わいも大切にしていく。そんな、 MUJI×UR団地リノベーションに共感する、東京と大阪に住む20代の青年2人が、実際にリノベーション住戸に住みながら、団地とその地域の魅力を10月より現場からレポートしています。今回は、光が丘パークタウンMUJI×UR Plan14のケーシーにお越しいただき、体験談をお話いただきます。
ケーシー
このたび東京・光が丘パークタウンの住まいのレポーターとして任命されました、ケーシーと申します。これから1年間、UR都市機構の光が丘パークタウンゆりの木通り北団地の、無印良品によってリノベーションされたMUJI×URの部屋に暮らし、皆さんにその様子をレポートしていきます。
普段は建築のデザインや企画の仕事をしています。昨年度まで大学院生でした。一人暮らしは今回が初めてです。団地に住むようになって3ヶ月ほど経っていまして、実際の住み心地などをレポートしたいと思います。

まず、引っ越し。
ケーシー
実家から持ってきた荷物は洋服と本400冊くらい。家具や家財はモニターということで、ほぼ無印良品の家具で揃えました。引っ越し当初は家具の段ボールが部屋にいっぱいに。この引っ越し自体には2日くらいかかりました。

そして最初に心配になったのは団地の住み方。管理サービス事務所にいって鍵の受け取り、ゴミの処理方法を教わったり、駐輪場のシールをもらったり、その他団地暮らしでわからないことを丁寧にサポートしてくれています。
また、管理サービス事務所で「住まいのしおり」という冊子をいただくのですが、ここには団地の住まい方、掃除の仕方、緊急時の対応方法もわかりやすく書いてあってとても便利です。
ケーシー
私が住んでいるのは光が丘パークタウンという団地群の中にある赤塚エリアにあるゆりの木通り北団地です。近くの光が丘公園は本当に広くて気持ちいいです。散歩する道や、陸上のトラックやバスケットコート、テニスコート、なんでもあります。

ゆりの木通り北団地の住棟1階部分には、スーパーやパン屋さんなどのお店が入っています。特にこのパン屋さんが本当においしくて、お昼には売り切れてしまうほどです。そして1階では子供達が放課後遊んでいる風景をよく目にします。
ケーシー
こちらが間取り図です。いわゆる「2LDK」、すなわち寝室として使える居室が2室とリビング・ダイニング・キッチンが揃っているプランです。
ケーシー
このMUJI×UR Plan14の特徴としては、リビングダイニング、そして主寝室が全部固定の壁で隔てることなく連続しており、全体としてとても広々とした快適な間取りになっていることです。現在はどんな間取りのパターンがあるのか、どんな使い方があるのかを実験しているところです。

キッチンはとてもすっきりしています。収納について心配な方も多いと思いますが、スチールラックを置いて、そこに色々食器や調味料をいれています。ゴミ箱も奥の方にいれています。 料理はそこまで頻繁にはしませんが、週末友達が来る時などに行っています。キッチンを使うと飛び散ってしまうこともありますが、サッと拭けば汚れも落ちますし、とても掃除しやすいです。
ケーシー
この部屋に住んでいて良いなと思うのは、空間が白いことです。まるで白いキャンパスのよう。自分の色を出したい人にはアクセントになるし、そこまでかこだわりがない人でも白い空間だとスッキリして見えるので、どんな方にも相性が良い部屋なのかなと思います。
また、映画が好きで、プロジェクターを直接壁に映してみることができるので、近々プロジェクターを購入予定です。
大量の本は小天井に収納していて、すっきりと納まっています。
ケーシー
ダンボールふすまは備え付けでありますが、一人暮らしでプライバシーがないので、普段はすべてはずしてオープンな空間にしています。ただ、友達が泊まりに来るときには襖をつけて空間を仕切ったりもしています。
木枠を残しているのはこだわりです。空間にアクセントをつけるだけではなく、照明をつけたり、洗濯物を干したりしています。
ケーシー
友達もよく呼んでいます。みんな「MUJI×URの部屋を見てみたい!行ってみたい!」と遊びに来たがってくれます。
心配事は素材の汚れです。床が白かったり麻畳に引っかかって毛玉ができたりしやすいのですが、コロコロや掃除機で軽く掃除するだけで綺麗になるので、掃除が楽しくなってきました。

団地の部屋は窓が大きいなぁと住んでみて感じます。そして団地間の距離があるので、日中はカーテンをしなくても大丈夫。明るくて気持ちがいいんです。
ケーシー
MUJI×URのいいところは、webサイトでコラムや情報がたくさんのっていること、たくさんの人と団地暮らしについての集合知をつくっていけることですね。 これからも団地暮らしの様子をブログで発信していきます。ぜひご覧ください! ありがとうございました。
豊田
ケーシー、ありがとうございました。いくつか質問をしてみたいですけど、今暮らしている空間で一番のお気に入りはどこですか?
ケーシー
リビングですかね。日当たりもいいし、無印良品の「体にフィットするソファ」に座ってのんびりするのが好きです。
豊田
ケーシーは設計事務所に勤めているので設計のプロでもあるけれど、自分で今の部屋を変えていきたいと思うことはありますか?
ケーシー
住んでいて変えたい場所はいまのところありません。まずは今の部屋でどんな可能性があるかを模索していきたいと思っています。
豊田
以前、団地で暮らすなら自分なりにこんなパーツがあったらいいという話をしていたと思うのですが、詳しく教えてもらえますか?
ケーシー
例えば、部屋の中に小屋を置いてみるのも面白いかなと思っていたけれど、今の空間には必要ないかなと思っています。あとはコラムにもあった、バルコニーを縁側のように使う例はすごく魅力的だと思っています。麻畳のパネルを買って夏はバルコニーに敷いてバルコニーで過ごす時間を作って見たいなと思っています。
豊田
ケーシーの部屋にはたくさん友達が遊びに来ているとのことでしたが、友達の感想はいかがですか?
ケーシー
「おしゃれ」という感想が多いですね。団地というもののイメージと、実際部屋に入った時のギャップに驚く人が多いです。あとは「自分もこの部屋に住んでみたい!」と言われることも多いです。
豊田
ありがとうございました。ではこれでトークイベントは終了いたします。ご清聴ありがとうございました。