ニホンミツバチの巣丸かじり体験
2007/09/20 [アウトドア教室]
皆様、こんばんは。
南乗鞍キャンプ場インストラクターの播摩です。
はっきりしないお天気の3連休(15日〜)でしたが、
悪いことばかりの毎日ではありませんでしたね。
15日8:00pmには、スターウォッチングの百瀬先生も
感動するほどの星屑の夜空。木星の横縞模様もくっきり。
天の川の分岐もはっきり見えました。
16日5:30amには、ご覧のような御岳山の朝焼けまでも。
私は、ここ南乗鞍に来て10年近くになりますが、
(留守の年もありました)
台風の影響を受けて、急速に天気が変化するときは、
思いがけない美景を見られる確率が多いと感じて
います。
この3連休時には、絶景にも負けないほど驚きの教室も
開催されました。
その名は、「ニホンミツバチの巣丸かじり体験」。
・巣箱を行き来するニホンミツバチ
なぜ、キャンプ場でニホンミツバチ?と思われるかも
しれません。実は、高山市高根町日和田地区(旧高根村)
では、かつて食糧が豊富でなかった頃、ニホンミツバチを
飼育し、蜜を重要な栄養源として摂取していました。
飽食の時代の今では考えられませんが、高根村の食文化を
皆様にお伝えしたくて開催いたしました。
・講師の丸山先生によって運び込まれた分解式巣箱。
ミツバチを殺さずに蜜を採取できます。
今回は、プロジェクターを使って、ニホンミツバチの生態や
飼育方法等をミッチリと説明。その後、タップリと蜂の巣を
食べました。ブレッドナイフでカットした巣からは、蜜が
たら〜り。黄金色の巣は、まさにフルーティーな味わいでした!!
・まずは、ナイフで食べやすいサイズにカット。
・近寄ってみると、黄金色に輝いていました。
・樽に入れて絞った蜜もコッフェルにたっぷり入れて、
お持ち帰りいただきました。
・絞りかすを丸山先生からいただき、蜜ろうを作ることに
しました。重さは約90g。さて、何グラムの蜜ろうがとれる
ことでしょう?絞りかすをサラシにくるんで輪ゴムで縛り、
不純物が流れ出さないようにします。
・水を入れて、絞りかす入りのサラシ袋を入れました。
融点は70〜80℃くらいでしょうか。加熱しすぎると
変色するとのことです。
・ろうがうまく染み出ていないかんじでしたので、サラシ袋を
温度計で突付いて搾り出すことに。
アチチッ!!「心頭滅却すればろうもまた涼し!」
熱さこらえて搾り出すと、真黄色なろうがサラシの糸と糸の
間からニュルリと出てきました。
・コッフェルが冷めてくると、勝手に蜜蝋と水に分離しました。
これぞ、正真正銘のニホンミツバチのミツロウ。
ハンドクリームを作ったら、どんな使い心地なのでしょうか。
・浮いた蜜ろうを取り出し、計測すると「90gの絞りかす」が
わずか「19gの蜜ろう」に。欲張りなので、半分くらいは
とれると思っていたのですが・・・。それにしても美しい黄色です。
・嬉しくなって、初めて作った出来たてのニホンミツバチの蜜ろうを
アロマクリーム作り教室の的場先生に披露しに行きたくなりました。
(自慢しに行ったとも言います・・・。)
先生のお店/ルピアさんを尋ねると・・・。
・アポイントなしですから、やはりお留守でした。
ショップスタッフの売谷さんに蜜ろうをお渡し、「的場先生に、これで
ハンドクリームを作っていただくことってできますかねー?」等など
雑談をし、再来することを約束してお店を後にしました。
・蜜ろうにもいろいろな形があります。チップタイプ・板タイプ。
ブロックタイプもあるんですよ。どれも用途によって使い分け
ます。産地や花の色などによって色が変わるそうです。
・用途もいろいろですが、私が蜜ろう単体で使う時は、
防水処理剤として使っています。このコンパスケースも
蜜蝋を塗り込んで防水処理をしています。ドライヤー(低温)で
薄く塗った蜜ろうを溶かし、完全に乾いたら、ストッキングを
丸めたもので、表面を磨き艶を出します。
・蜜ろう入りの革製品メインテナンスクリーム。ワークブーツや
グローブ、財布の手入れにもこれ1本で十分です。しっとりして
いい色になり、カビも逃げていきます。
・こちらも蜜ろう入り。家やキャンプ用テーブルの表面が乾いて
きたらこれを塗っています。
・キャンプ場のショップで蜜ろう入りのものは?あります。アリマス。
ハンドクリームがありました。
皆さんも周辺の「蜜ろう」を探してみてはいかがですか?
蜜ろうは、意外にも身近なところで使われているんですよ。
蜂ってやっぱり働き者なんですね。
次回の「ニホンミツバチの巣丸かじり体験」は、
10月7日(日)13:00〜14:30です。
ハチミツに対しての考え方を変えたい方、
ご参加をお待ちし申し上げます。